鳴いた 鳴いた 何が鳴いた
鳴いた 鳴いた ヒトが鳴いた

魚は陸に上がり、鰓呼吸をやめた。
植物を食べ、肉を食べ、かつての自分達を食べて進化していった。
進化し損なった生き物の鈍色の視線が瞼の裏に焼き付いて、目覚めた。

廻るよ いのちいのち
(小さな体は)
あなたは私になった
(踏み潰されたよ)
夢の中で 夢の中で 待っているからね
細胞の山の麓で

廻るよ いのちいのち
(巨大な大人が)
私はあなたになった
(汁を躙るよ)
夢の中で 夢の中で 待っているからね
ここでお別れ さよなら

内臓の中にいた昔の友達が、こちらをじっと見ていた。(不気味な顔は青く歪んだ)
僕は逃げて、逃げて、外側まで逃げたけれど
涙が止まらなくなって、星空へと崩れ落ちた。

愛してあげたかったけど
空っぽの殻は底が抜けて
愛してあげたかったけど
魂は流された

愛してあげたかったけど
動かない枝の腕は硬く
愛してあげたかったけど
バラバラでわからない

愛してあげたかったけど
空っぽの殻は底が抜けて
愛してあげたかったけど
魂は消え去った

愛してあげたかったけど
動かない枝の腕は硬く
愛してあげたかったけど
バラバラでわからない

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ヒトの鳴き声

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投稿日:2025/09/18 14:35:18

文字数:513文字

カテゴリ:歌詞

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