それでもまだ歩みを止めないでいるのは
その心が弱く脆いせいだろう
揺れる塔が街を色めき立たせても
あなたはただ美しいなんて言って笑った
その日までは確かにそこに満たせる物があったんだろう
卑しく煩い虚しく眩い愛が
華やいだ憎たらしい程に全て奪い去った
その声がいけ好かない宵にひとつ花を添えた
知らないで いたかった
目を開けても何も見えないままでいるのは
すぐ隣にあなたがいないから
濡れる窓を眺め一人微睡む午後
流し込んだ珈琲はどうしてか甘かった
感じられるその僅かを思い出すのが難しい
果敢なくそでない今では恋しい愛が
輝いたその瞬間知らない場所へ迷い込んだ
その顔を見てすらないのに胸に痛みを覚えた
羽ばたいたこの街の向こうが見たくて羽ばたいた
いつの日か抱えた感情に今意味が生まれた
この街は 僕だった
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