続かないなんて知っていた


これはきっと


禁忌を犯した罰なのだろうか





秘蜜~黒の誓い~最終話【貴女のために】




嫌な予感が止まらず私は家に戻った

最愛の彼女に、何かあったのかもしれない

「虫の知らせ」というやつだ

森の奥から全力疾走で戻って行く



早く

早く彼女のもとに



息を切らし見据えた先には



信じたくない光景が広がっていた















最愛の人
全てを捨ててでも守りたかった人






その人が

血を流して横たわっているのだ





俺は恐る恐る近づき、抱きかえた

そして、いつのもように名を呼んだ


「ミク?」



名を呼んでも反応しない

いつものように笑顔で振り返る彼女がいない

宝石のような潤んだ瞳で私を見る彼女がいない

暖かな手で俺を包む彼女がいない



「う、うわ、うぁ、うわあああああああああああああああああああああ!!!!!!!!」




叫びは森の闇に消えるだけ

誰も応えるわけもない






泣きじゃくっても仕方ない

私のせいで彼女は死んでしまった

いや、殺されたんだ

天使の使う銃によるものだ

同じ穴の貉だ、すぐわかる



俺はある覚悟をした



この、冷たく横たわる愛しき人に

全てを捧げると、あの日誓ったんだ

私が神に背いたせいで彼女は殺された

全ての罪は私の死によって償われるべきだ

彼女が生き返るなら喜んで命をささげよう

それがきっと私の運命なんだ

そう、信じて




俺…いや、私は体を縛っていた契りを解き放った

悪魔との汚れた契約

それを解き、命を捧げよう

それが

私の運命だ




  ありがとう 愛してる





  さようなら、最愛の人…






  …パァンッ








 Miku‐side


夢の中で、声が聞こえた

その声は、暖かくてどこか悲しい声だった



『ありがとう、愛してる』



なんのことかわからなかった

わかることは、私はその声により、夢から覚めたということ



「ん…」


夢から覚めた私を迎えたのは

レンの服をきたあの少女

涙を流しながら、レンと同じ

悲しい笑顔を浮かべていた


「…!!リン!!リンなのね!?でもなんでレンの服を…」


「ミク…ありがとう、愛してるよ」


「…?え…?」



その声は私を式場から連れ去ったあの声

私を夢から呼び醒ましたあの声



追求しようと問いかけようとした瞬間





   …パリンッ




「…え…?」




私は目の前で起こったことを理解するのに時間がかかった


あの時と同じ

天使の羽を一枚残し、リンは消えた



「あ…あ…」


何故気付かなかったのだろう



レンは


リンだった


そして、私の命を救い消えていったのだ



どうして…

どうして…!!??



私は一枚の羽根を握りしめ泣き叫んだ





「いやああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!」




こんなのってない、こんなのって…!!!!!!




その叫びは、夜の静かさに、溶けていくだけだった












―???―




罪の果実が朽ち果てて


再び巡り合うことが叶うその日まで


罪を抱えていくよ

















ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

秘蜜~黒の誓い~最終話【貴女のために】


…まことに長い間消失してすみません(´;ω;`)
あ、誰も見てないk☆

最終話にしました、ええかなり強引にまとめまst(ry
最後、バッドエンドなのがわかってたので
書いてて悲しかったです;;

また連載始めるかは未定です(´・ω・`)
もしかしたらもう書かないかも(ry
では、読んで下さった皆様、有難うございました(`・ω・´)

悲しくも感動する本家様→http://www.nicovideo.jp/watch/sm10282629

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投稿日:2011/11/02 19:22:12

文字数:1,462文字

カテゴリ:小説

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