【独自解釈】 野良犬疾走日和 【青犬編#06】

投稿日:2009/09/01 21:35:08 | 文字数:3,557文字 | 閲覧数:212 | カテゴリ:小説

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紅猫編ばかり動いてるもんで、こっちで何してたらいいんだと思った結果、気付いたらこうなっていたという・・・。
かいとは手紙書くときいろいろだと思う。
黙って書いてる時もあれば、こんな風に口に出しながら書くときもある、みたいな。
そういえばこの辺りのメールで吐血したんじゃなかったか。主に自分が。
・・・つんばるさんが「けーにぃちゃん」とか言うから・・・!
別に自分が変態だと言ってるわけじゃないんだ。でもいきなり「けーにぃちゃん」は反則だと思う。
あと、多分うちの子(存在理由の)とつんばるさん宅のお子さんが絡みはじめるきっかけになったのもこの辺り・・・?

相方つんばるさんが書いている紅猫編も是非ご覧くださいませ。

+++

「紅猫編」を書いているコラボ主犯
つんばるさんのページはこちら → http://piapro.jp/thmbal

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TEXT
 

!!!Attention!!!
この度、ボス走らず急いで歩いてきて僕らを助けてPの「野良犬疾走日和」を、コラボ(二人)で書くことになりました。
自分が書く「青犬編」とつんばるさんの書く「紅猫編」に分かれております。
原作者様には全く関係なく、そして勝手な解釈もいいところで、捏造だろうと思われる部分もあると思います。
そういった解釈が苦手な方はブラウザバック推奨。
なお、カイメイ要素を含みますので、その点にもご注意ください。

大丈夫だよ!寧ろバッチ来い!の方はスクロールで本編へどうぞ。








【独自解釈】 野良犬疾走日和 【青犬編#06】





(結局この間も休み貰ったのにまた休み貰うとか・・・)
 これで本当にいいのかと思いながら、結局いつもと同じ時間に目覚めてしまった自分に小さく笑った。
 働きすぎだと誰もが言い、心配してくれるのはわかっているが、家にいても大してすることもないのだから働いていた方が良いだろうに。この間、「最近頭痛がして」と同僚にうっかり零してしまったのは間違いだったのだろう。
 そうは思いながらも、大勢に言われると結局言われるがまま休んでしまう俺も俺だ。
 布団を片付け終えた俺は、息を一つ吐き出した。
 そういえば手紙を出してからもう数日経つ。今日はまだ確認していないし、もしかしたら返事が届いているのではないか、と唐突に思った。
 体のだるさも頭痛も忘れて一目散に郵便受けへ。すぐに郵便受けに手をかけた・・・が、開く前に手を引っ込める。もしも今日ついていなかったら、とそんな考えがよぎったからだ。
 めいこの都合もあるし、特に読んだらすぐに返事を書くなんて約束を設けているわけでもない。それでも彼女は一度だって返事を遅らせることはなかったし、俺自身も遅らせたことはない。運び手によって届く速さが少し変わることがあっても、めいこも俺のように手紙が届いたらすぐに返事を書いてくれていたはずだ。
(もしも、今日届いてなかったら)
 今日一日俺はずっとこんな晴れない気持ちで過ごすことになるんだろうな。
 とはいえ、彼女の負担にはなりたくないし、負担になるようなら後回しにしてくれて構わないと思っているのも事実だ。裏表、その両方とも正直な気持ち。返事はほしい、でも無理はしてほしくない。
 そのまま思考の海に沈みかけたところで、これではいけないと首を振って考えを打ち消す。今ここにしぐれがいたら吠えられていたところだろう。
「・・・よし」
 何が「よし」なんだか。俺は自分自身に気合を入れて長い息を吐き出した。
 悩むより先に行動してる昔の俺は一体どこに行ったんだろう。大人になればなるほど先のことが気になって、動けなくなってしまう。用心深くなったのはまだいいのかもしれない。でも、臆病になってしまったのでは意味がない。
 女々しい自分の考えを、もう一度首を振ることで打ち消し、俺は郵便受けの中を探った。
 カサッと紙がこすれる音。この手触り。
 引き抜いた手が大事に掴んでいたそれは、めいこからの返事だった。ほっと安心しながら、できるだけ丁寧に封を切りつつ部屋へと足を進める。
 一度目をさっと読み、二度目を読んで頭の中で反芻していたところ、自分の顔がにやけていることに気付いて口元を手で覆った。
 さっきまで仕事ができないだけでめいことの繋がりが切れてしまったように不安になったものだったが、たった一枚の手紙でここまでも気分が変わってしまうとは。
「覚えてたのか・・・あの雨の日のこと」
 忙しい彼女のことだ、俺との思い出なんてもうとっくに忘れてしまったのではないかと思っていたが、どうやらそうではなかったらしい。
 立ったまま暫くその手紙を眺めていたが、机の前に座って筆を取る。
 拝啓から始まり、かしこで終わる丁寧な手紙。家が家だから、彼女は昔からきちんとした教育を受けている。対する俺は、手紙の書き方すら教えてくれる人はいなかった。最初の頃は拝啓だのかしこだの使い方もわからずに苦労したものだ。今でも、正直なところよくわかっていない。とりあえず男の俺が「かしこ」なんて使っちゃいけないってことはわかっているが。
 さて、何を書こう。自分でも望まなかった休みをもらってしまって、家でめいこのことばかり考えているとでも?まだずっとめいこのことを好きで思い続けていますとでも?
 ――いや、そんなこと書けるわけがない。
 引き出しから便箋を出して筆を握るてに力を入れた。
 彼女のことを幸せにできるのは俺だけだとは思っている・・・だが、もしも他に誰か思いを寄せる人がいるのなら、俺は身を引く覚悟も持っている。もちろんその時になれば、はいそうですかとすぐに引き下がれるわけもないだろうが。俺が今手紙に好きだと書くことができないのは、そういうことも手伝ってなのだろう。
 力を少し抜いて時候の挨拶まで書いたところで、外を眺める。
「以前も、お友達と書いていたね。めいこの友人だから、きっと聡明な方だろうと思う。一度・・・」
 筆を持ったまま頭の中に浮かぶ言葉を復唱するが、どうにも妙な感じがして口を閉ざした。
 めいこの手紙には、時折「お友達」という人が出てくる。それは多分、女の人だ。あまり詳しくは書かれていないのでわからないが、めいこと同じようなどこか有名な家の人なのだろう。
 一度会ってみたいと思ったのは事実だが、今それを書くのは卑怯な気がして、俺はまた文章を考え直す。
「ついこの間・・・」
 いや、つい先日かな。
「仕事中にあの空き家の前を通って、あの雨の日のことを思い出していたよ。まだ少しなら蕗も残ってる」
 色褪せないものなんてないし、変わらないものもない。あの時は自分たちの身長よりも高くて俺たちの目を輝かせた蕗も、今では見下げることができる上にとても小さく見える。あんなに、大きかったのに。
「あの時の話を聞いたら懐かしくなったな。仔猫は元気にしてる?きっと素敵な親猫になっているんだろうね。」
 筆を滑らせながら、少し書き方が気持ち悪いなといつものように思った。丁寧に書くと、本当の自分でないような気がして書けないのだが、これはこれで何だか本当ではないようで違和感がある。彼女はそんな書き方でも「かいとらしくて良い」と褒めてくれたのだが、実際どう思っていたかなんてわからない。
 俺はまた手を動かし始める。
 ――忘れるところだった。
「仕事仲間に言われて、野良犬に名前を付けたんだ。少し気まぐれな感じがしたから、しぐれ、と。」
 俺はその犬をオスだと思っていたんだけど、この間家でしぐれを見ていたら、メスだということに気付いて驚いたよ。そういえば確かめたこともなかったくせに勝手に思い込んでた、ってね。
 残念だけど、しぐれはもう出ていっちゃったんだ。こんな甲斐性なしの男は嫌みたいだよ。
「甲斐性なしって・・・」
 自分で書いてしまった文章に沈みながら、髪をかきあげる。
 気を抜くとめいこが俺のことをどう思っているのか尋ねてしまいそうで、ぎゅっと下唇を噛んだ。
 ――いつも心配ありがとう。めいここそ、疲れを溜めないようにね。
「・・・いろいろ我慢してなきゃいいけど・・・」
 どんな時でも気丈に振舞うめいこだから、本当は無理をしているかもしれない。手紙は、書かないことは一切伝わってこないから困る。もちろんそれが良い時もあるが。
 心配をかけたくはないが、心配させてほしい。そう思うのは我侭なことなんだろう。嫌なことも嬉しいことも、全部包み隠さずに教えてくれたらどんなにいいだろう。もしそうだとしても、俺にはそれが真実なのかどうかわからないわけだが。
 筆を置いて便箋を折りたたみながら、息をつく。封筒に入れてきちっと封をしてそれを机の上に置くと、俺は後ろに体を倒した。体で衝撃を受け止め、古い天井を見上げる。
 手紙で繋がっているはずなのに、どうしてこんなにも遠く感じるのだろうか。何もしていないよりも、もしかしたら辛いかもしれない。一から十まで知ることは不可能で、一だけを知ってしまうと十まで知りたいと思うのが人間というもので・・・それならば、最初から何も知らなければ良かったのかもしれない。
「でも・・・出会っちゃったんだもんな」
 なかったことになんてできないし、俺には今もこれから先もめいこという存在が必要不可欠だから。めいこがいない人生なんて考えられない。だから、少しでも早く会えるように・・・今日だけはゆっくり休みを貰って、明日からまた頑張ろう。
 勢いよく起き上がると、俺は手紙を持って小走りで玄関へ向かった。




思いついたことをマイペースに書いていけたらいいなぁと思っている暇人。



2012
~1/ 3  ツギハギだらけの今(完結・全9話+α)

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作品へのコメント4

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    その他

    >桜宮さん
    わっふー!何回やってんだ(笑

    嫁だの何だの仰ってるのを見ると、やっぱり夫妻と言うべきかと!(笑
    本当に妬けるぐらい仲が良いもので。

    呼び方の件、別に怒っているわけではないので・・・「けーにぃ」は呼ばれても大丈夫なんですが、それに「ちゃん」付けられると吐血しそうになるので勘弁してください、ということが言いたかったのでした。
    ・・・まぁ好きにしてくださっても構いませんけどね(どっち

    2009/08/23 20:42:23 From  +KK

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    ご意見・感想

    三度わっふーです!(しつこい

    夫妻と言われてしまいましたので(笑
    もはやたすけさんにまでそう言われることになっていたとは…(笑

    呼び方の件、失礼いたしました…たすけさんと呼ぶのはOKということで(←)、そうさせていただこうかと思います。
    では。。。

    2009/08/23 20:32:43 From  桜宮 小春

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    その他

    >桜宮さん
    再びわっふー!(笑

    何でT氏といい桜宮さんといい同じところに反応するんだ・・・!(笑 思わず吹いたよ!
    本当に仲の良い夫妻め・・・羨ましいぞこのやろう。

    まさかのけーにぃちゃんに反応が(笑
    こういうこと(男か女か悩む言動)を繰り返してるとT氏が混乱してしまったというね。
    T氏にもやめてくれ宣言したので「たすけ」で勘弁してください・・・あれは可愛い女の子に言ってもらうためにある言葉じゃないと思うんだ。

    2009/08/23 15:28:02 From  +KK

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    ご意見・感想

    わっふーです!

    自分で甲斐性なしと言ってしまって考えてるにぃにぃに、言いようのない気持ちになりました。
    自分に自信がないんでしょうか…応援することにします。頑張れ!

    けーにぃちゃんですか(笑
    …え、にぃちゃん?!
    いやすみませんなんでもないです、はい。
    私もこれからけーにぃちゃんと呼ばせて頂いてもいいでしょうか…(図々しい

    2009/08/23 14:39:37 From  桜宮 小春

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