ある日の夜。もはや定番のリビングにて。
「・・・・話って何?アカイト」
ミクは、歯切れの悪い赤い人を見て確信犯的に、にこっと笑いかける。
「・・・まだ、早いんだけどな・・・でも、カレンダーに印つけておいてくれ」
・・・なかなか本題に入らないアカイトにミクは
(・・・・???)
疑問符を浮かべていた。
「・・・・8月31日・・・8月の夏の終わりに夏祭りはあって、もちろん花火やら屋台やらあるんだが・・・」
そして、一拍置いて意を決したように言った。
「・・・・・一緒に行かないか?・・・ミク」
相手の目をじっと真っすぐ見つめてアカイトは言った。
「・・・えっ」
見つめられたミクは、一気にほっぺを赤く染めながら、それでも目はそらさずに、
「・・・私で、いいなら・・・」
そのあと、
「・・・カレンダーに印つけて楽しみにしてるから。・・・じゃ、また明日」
と、はにかんだ笑顔で、そう言ったあとリビングから去っていった。
「・・・なんか、俺って誘うの苦手だよなぁ・・・」
独り残ったアカイトは独りでごちて、
「でも、なんとか言えたし、まあ、いいか」
独りで立ち直り、自分も自室へと戻っていった。
END
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