寒い中雪が降る道を歩く マフラーに顔をうずめながら
1人になると自然に浮かぶ 私の愛しき人の顔
「何してるんだろう。」
苦笑いしながら両手をこすった
いつからだったかな 君を愛おしく感じ始めたのは
伝えられないこの気持ちも この雪のようにとけたらいいのに
「お願い、届いて。」なんて独り言
ホントに届くなんて信じてない
だけど 君が好きだとも言えない私は
どうしたらいい?
少し雪が強くなってきた かじかんだ手で大きな傘を開けた
さらに下がる気温が 私の心も冷ます
分かっていたよね きっとこんなことになることも
想いも伝えられないまま 終わってしまうなんて
そんな時 幻かと思った
開けた傘の先に君がいたから
「お願い、届いて。」と心で叫ぶ
すれ違うために近づいてくる 高鳴る鼓動 震える唇
体が熱くなりぎゅっと瞳閉じた
今、私は言うべきでしょうか?
近づく足音 カタカタとなる奥歯
手を硬く握り締め ゆっくりとつぶやいた
「お願い、届いて。」
眼を開けた瞬間
「お願い、届け!」君を呼びとめて
寒い雪の中 温かい涙が頬をつたう
傘の金属部分の感触がわからなくなるほどに
君が好きと伝えた
最初から思っていた
届かなくても伝わればいいと
君を見上げると
君は微笑んでいた
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