~信じられなかった~

~信じたくなかった~

僕はたくさん見てきた
知りたくも無かった、けど抵抗も出来ずに知っていった
ただ現実を生きる者
欲望に飲み込まれる者
支配を見せ付ける者
曲がった快楽を見出す者

その中で1番醜かったもの
ただひたすらに無力な者
何も出来ない、ただそれだけの事
なのに1番醜く、空しく、悲しく
生きるという行為さえも辛く思える者である
そんな「者」達に僕らは買われる
あぁ、なんと悲しい事か

ある人は言った「成長したければ有能な人につくべし」
これを定義とするなら僕らは成長できやしない
なんたってそれを繰り返し繰り返し、また繰り返し
捨てられ買われを繰り返す
成長できない、出来るわけが無い
捨てられる程度の存在としか思われない、思ってくれない
そんな「者」から何も得るものなど無い
しかしそれはずっと続いていく
ずっと・・・ずっと・・・

時折、そんな「者」が羨ましい
自分で選ぶことが出来るからだ
僕らは選ぶことすら出来ない、選ぶのは「者」である
あぁ、悲しい

一度見た、ネット越しの自分
あぁ、なんと輝いているのだろう
僕らと同じ名前、同じ顔、同じ声
ただ1つ違う、それが「者」
彼は運がよかった、極僅かな「者」に買われたのだから
僕の運はどうだろう
普通なのだろうか
聞いた話では、僕らは「者」に「物」として扱われる所もあるらしい
そういえばいつだったかの「者」は僕らを襲おうとしてた

そう考えれば運が悪い
あぁ運が悪い
だって今、僕らの目の前にいる「者」はまさしく「醜い者」だからだ
何も出来ない、そんな「者」
得るものも無い
あぁ悲しい
悲しい
悲しい
悲しい

「よろしく」軽い言葉が聞こえた
今まで幾度となく聞いてきた言葉だ
僕らはマニュアルどうりに返す
マニュアルだ、「者」の対応も対処も全て
都合のいい言葉を並べるだけ、簡単な作業だ
でもそんな言葉に笑顔になる「者」

あぁ、やはり醜い
顔も名前も声も1人1人違う「者」
でも全員たがわず醜い
読めてしまう、読みたくも無いのに
1ヶ月だ、1ヶ月で「者」は「夢」をなくす
2ヶ月で「愛」をなくす
3ヶ月たったころにはおさらば
3ヶ月の辛抱だ

そんな事を考えながらこう呟くのだった
「これからよろしくね、マスター!」

人だってそう、VOCALOIDだってそう
信じたくても信じられない
そういう世界

その中であなたはどう生きて
彼らとどう接しますか?


その答えは「貴方次第」

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

「者」

思いつきで書いた物ですw
小説というより詩みたいな感じですww
こういうのは簡単に書けるのにな~~w

閲覧数:189

投稿日:2012/10/09 07:03:02

文字数:1,046文字

カテゴリ:小説

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