「にしてもこんなもん今時使えるのは俺のPCくらいだぜ?」
最近はカード型の非接触型の外部メモリーが主流になっている。
「このPCが旧型で助かったぜ。まあスペックに関しては右に出るものはないがな。」
俺のPCは古い。だがスペックに関しては問題がないので使っている。
よくわからないが量子なんちゃらとかいうコンピューターらしい。
俺の親父の置き土産だ。
「えっと、、、ここに差し込むんだっけ?」
差し込むと同時にピコンと音が鳴る。
俺は中身を確認する。
「うわ、、、フォルダだらけだ、、、」
俺は沢山あるフォルダの中であるフォルダを見つけた。

初音ミク

彼女の名だ。
「多分このフォルダの中に何か手がかりが、、、」
フォルダを開く。テキストファイルが色々と出てくる。
俺はとりあえず初音ミクというテキストを見る。
「初音ミク、、、V201。通称VOCALOID2初号機。
初代VOCALOIDであるKAITOから発生した当初バグと思われていたプログラムを組み込んでいる。」
KAITO?もしかしてミクの兄弟か?
「ミクに組み込んだもののコピーを同じく初代VOCALOIDであるMEIKOにも組み込んだがMEIKOはKAITOと同じくフリーズする。
ミクには何も変化が見られない。」
テキストはそこで終わっていた。
当初バグと思われていたプログラム?じゃあ今は何だっていうんだ?
俺は別のテキストを開く。
そこにプログラムのことと思われる記述を見つける。
『KAITOから発生したバグ、私の見解では心であると思う。もしそうであるなら大発見だ。機械にも心が発生するということが証明されるのだ。』
心?だがミクには心があったようには見えなかったが、、、
謎だ。何だって言うんだ?

時刻は午前五時。東の空が眩しい。
「さすがにキツイゼ、、、少しだけ寝るか、、」
そう思い布団に入る。




「う、、、ん、、、、昼か、、、」
伸びをする。時刻は正午。いつも通りだ。
俺の体はどんなに寝不足でも昼には目が覚めるようになっているらしい。
「おはよう。」
ミクが部屋の入り口あたりに立っていた。
「ああ、おはよ。ってもう昼だがな。」
どこか外に食べに行こうと思いミクに何が食べたいか尋ねた。
「ネギ、、、」
よほど気に入ったのだろうか。普通、なにが食べたいか聞かれたら食材名じゃ答えない。
「よし、じゃあいい店を知ってるから行くか。」
俺は着替えてミクを連れ近所のラーメン屋に向かう。

「おっさん、俺はいつもの。この子にはここの名物を出してやってくれ。」
「おお。お前が女の子連れてくるなんて珍しい。こりゃ、明日のハワイあたりは雪が積もるだろうなw」
ラーメンがくるまで俺はずっと考えていた。
ミクに心はあるのか?ネギに対する愛はありそうだが、、、
考えてるうちにおっさんがラーメンを持ってきた。
「あいよ、いつもどおりのチャーシュー増し増し、んでそこの嬢ちゃんには特製ネギラーメン。」
「、、、」
さすがのミクも驚いたのか?
「素敵、、、」
俺はコケそうになる。す、素敵って。

三十分後、店から出る。
「さて、じゃあ何しますかね。」
「歌いたい。」
「そっか、じゃあ今日は天気もいいし河原にでも行くか。」
と、言うことで俺はギターを取りに家に帰る。
「えっと楽譜っと、、、」
俺はいろんな歌が詰まったノートを手に取る。
、、、やっと歌ってもらえる日がきたんだな。

自転車のロックを外しミクを荷台に乗せる。
「しっかりつかまっとけよ。」
「わかった。」
そういうとミクは恋人のように俺の体に抱きついてきた。
か、肩くらいにしとけよ。とか思いつつもこんな事は滅多にないのでこの状況を楽しむことにする。
俺はゆっくりと自転車を走らせる。

河原についた。今日は平日なので人はほとんどいない。
俺とミクはベンチに並んで腰をおろす。
早速俺はギターを取り出しミクには楽譜を渡す。
「じゃあまずメルトから。」
「うん。」
!! やっぱすげぇ、、、
俺が歌いたかった通りに歌っている、、、
歌い終わったあと、俺は涙を流していた。
「どうしたの?」
ミクが心配そうに見つめてくる。
「いや、なんでもない。ただ嬉しくてな。」
その後のミクの行動が理解できなかった。
ミクが抱きついてきた。
「!!!!!!!」
こんなことは今まで一度も無かったぞ、、、
てかミクってこんな娘だったか?
「、、、、」
ミクは黙ったままだ。
「な、なあ。イキナリどうしたっていうんだ?」
「、、、何故だろう。あなた、、、、」
「俺が、、、どうした?」
「エラーが発生して上手く言語化できない。なぜ意思を言語化できない?」
まさか、、、ミク、もしかしてそれは、、、
「俺を好きになっちまったのか?」
冗談のように言ったつもりだ。だが声が震えてるぞ。俺。
「、、、私に感情など無い。」
「と、とりあえず落ち着いて話そうぜ。」
ミクが俺の体から離れる。
「ミク、お前は自分の中のこと、わかるか?」
「それは内部の構造の事?プログラムの事?」
「プログラムのことだ。」
「、、、わからないことの方が多い。」
「バグが発生しているかどうかは?」
少し間があいてから
「バグは少し前まではひとつだった。昨日から。正確に言うとあなたの部屋で歌ってから急激にバグが増加している。」
「そうか、、、」
俺は確かめるように聞いた。
「じゃあ話を変えよう。ミク、お前は今、家族に会いたいか?」
「、、、何故だろう。とても、、、会いたい。」
間違いない。ミクに心が芽生えだしている。
「よし、じゃあ会いに行こう。」
ミクがとても驚いた顔をした。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

VOCALOID~watashiniutawasete~2

前回の続きです。
もうすでにクライマックスまで考えてあるんですがなかなかまとまらなくて、、、
前回のお話
http://piapro.jp/a/content/?id=0tvllvgxxlitqglg
次回はどうなるやら。グダグダにならないように頑張ります、、、

新作!
http://piapro.jp/a/content/?id=vjvwg3glzau0o5p4

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投稿日:2008/05/11 15:14:30

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カテゴリ:その他

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  • タラバ

    タラバ

    ご意見・ご感想

    新作ですね。拝見いたしました。
    前回も書いたのですが、描写の省略が大変スムーズで読みやすいです。
    ミクのキャラクターに徐々に変化を与えているのがわかります。
    ただ、キャラクターが少ないので比較対照が無いのがアクセントに欠ける感じでしょうか。
    しつこさが全く無いのが良い所でもあり、物足りなさでもあります。

    次回も期待しております。シタラバ。

    2008/05/11 13:48:26

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