周りには逃げられないように針金が張ってある柵。
そして何もない部屋。
僕はこの場所から出ることは出来ない。
多分、この先も…。
この時代は人が人を差別する事が酷かった。
迫害された人達はその国の兵士に連れていかれ、この収容所に入れられる。
そして色んな方法で処分される。
僕もいずれ処分されることは分かっていた。
度々収容所の奴らから僕は迫害を受けていて、もう死にたいと思っていた。
―そんなある日、収容所の回りを歩いていた時だった。
「―こんにちは」
「…こ、こんにちは…」
柵の外に丸い帽子を被って、白い服を着た少女がいた。
服の上に赤に近い色をした布を肩にかけていた。
「キミみたいな子がどうしてこんな所に?」
「抜け出したの」
「―え?」
「…。家からこっそり抜け出してここに来たの」
彼女が言うには家を抜け出したらしい。
でも普通ならこんな所に来ないと思うけど…何か理由があるのかな。
でも僕はそのことは言えなかった。
「…あ。そろそろ戻らないと…。…また怒られちゃう」いきなり彼女が言った。
「もう…行くの?」
彼女は笑顔で、
「うん。でもまたここに来るから!じゃあね!!」
そう言いって彼女はいなくなった。
…これが、僕と彼女との出会いだった。
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ご意見・ご感想
囚人P
ご意見・ご感想
読ませていただきました><
ありがとうございます!!
うわぁこうやって小説になると曲より断然いいデスねww
続き是非期待しています>▽<
2009/02/21 14:01:09