忘却のアリス／黒牢 様

どこまで堕ちていけば
逆さまな世界から
触れられないメイズに
閉じ込めた忘却のアリス

＿＿＿『嫌悪』
モノクロの瞳に囚われて
＿＿＿『愛撫』
藍色の嘘に掻き消えてく

能動的洗脳合図は
衝動的狂気の温床
情動的感情閉鎖は

【遭難信号】

先天的乱舞の欲求
後天的報復連鎖に

＿＿＿『ねぇ、気付いてよ。』

弾（はじ）け溶け狂い泣き
飼い殺される檻の中
膨らむ猜疑心
偽る音（ね）もない

どこまで堕ちていけば
逆さまな世界から
越えられない牢背に
立ち尽くす

能動的洗脳合図は
衝動的狂気の温床
情動的感情閉鎖は

【メーデー・メーデー】

先天的乱舞の欲求
後天的報復連鎖に

＿＿＿『もう、戻れない。』

焼け惑い病み眩む
指折り数えた幾億
戦慄の銃弾
躊躇（まよ）う暇はない

枯れ果て荒み霞む
罪の音（ね）に絆されて
快楽に溺れる
＿＿＿『止めて』

どこまで堕ちていけば
逆さまな世界から
錆びついた手錠に
感情ごと囚われて

寂れた廃墟の檻で
癒えない孤独を埋めて

＿『愛して』

＿＿『求めてよ』

＿＿＿『その手で』

＿＿＿＿『ねぇ、壊して。』