幾度となく明けない夜を眺めている
「オトナ」達に言われるがままカラシニコフを握りしめ
「ワルイヤツラ」を倒す為に走り廻る

銃床越しに伝わる衝撃
鼓膜を劈く(つんざく)破裂音
オレンジ色の発火炎
辺りに漂う硝煙の匂い
全てが五感を刺激する

銃声激しく交差する戦場
それでも歩みは止められない
研ぎ澄ました感覚で引き金を絞る
鋭利に放たれた弾丸
「ワルイヤツラ」が倒れ込む
そこに畏れなんて無い
ただ前に進むだけ

お前らが死ねば神の下に行ける
と「オトナ」達が笑顔で言う
汚れ仕事だと解っていても
そんな混沌たる世界が俺達の居場所なんだ

黒檀の闇を閃光弾が照らし出す
オレンジの視界の中
友が援護を待っている 
叫び突撃する友に容赦なく浴びせられる鉛のシャワー
友は力なく倒れ逝く

呆気なく消えていく魂
また友が逝った
そこに哀れみも
感情も無い
此処は生きるか死ぬか
ただそれだけだ
空を切る銃声が虚しく響く

辺りは既に死の烙印を捺された友の亡き骸ばかり
また俺だけ生き残った
虚空を眺め何時ものように呟く
「コノヨニカミハイナイ」

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • オリジナルライセンス

硝煙少年

世界中の紛争地帯の少年兵の目線で書き殴りました。拙い作品ですが宜しくお願い致します。

閲覧数:19,472

投稿日:2021/03/29 13:11:51

文字数:472文字

カテゴリ:歌詞

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