身を焦がすほどの想いを知らなくて
太陽を知らない幼虫のように
熱を遠ざける心に射し込んだ
一筋の光があなたでした

抱きしめる事もできなくて
ただ月夜 空へ問いかけた

初めての焦燥に切なく揺れる
腕には空蝉

一度だけ 愛せたら と


夏を彩るは、はかない蝉時雨
降っては降られては遣らずとかわれ
日は暮れなずんで朱の夕空へと
焼け付いたあなたの後ろ姿

抱きしめる事もできなくて
ただ一夜 夢へ訪いかけた

狂うほど恋情の言葉を知った
苦しい現世

一度だけ 愛せたから

回る回る月のように
あなたという光を受け
夜明けの蒼が悲しみ呼ぶ日も
昼間の白さに涙する日も
いつも同じ空にいる

空蝉を抱くように、ささやかな
それが私の生きるすべて


狂うほど恋情の言葉を知った
愛しい現世

一度だけ 愛せたから

***********

みをこがすほどの おもいをしらなくて
たいようをしらない おさなごのように
ねつをとおざける こころにさしこんだ
ひとすじのひかりが あなたでした

だきしめることも できなくて
ただつくよ そらへといかけた

はじめてのしょうそうに せつなくゆれる
うでにはうつせみ

いちどだけ あいせたらと


なつをいろどるは はかないせみしぐれ
ふってはふられては やらずとかわれ
ひはくれなずんで あけのゆうぞらへと
やけついたあなたの うしろすがた

だきしめることも できなくて
ただひとよ ゆめへといかけた

くるうほどれんじょうの ことばをしった
くるしいうつせみ

いちどだけ あいせたから


まわるまわる つきのように
あなたという ひかりをうけ
よあけのあおが かなしみよぶひも
ひるまのしろさに なみだするひも
いつもおなじそらにいる

うつせみをだくように ささやかな
それがわたしのいきるすべて

くるうほどれんじょうの ことばをしった
いとしいうつせみ

いちどだけ あいせたから

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

空蝉 (うつせみ)

まあ恋というのは切ないものだよ。
そして片思いというのは最も神聖なる恋の状態さ。
焦がれ腕を伸ばし何も掴めず名残は空気、くらいが丁度いいんじゃないかな。

今回も平仮名つけましたが、漢字は気合で読んでいただければ、
平仮名の通りじゃなくても全く構いません。
男歌か女歌かも曖昧。日本語って曖昧。

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投稿日:2008/10/19 07:48:25

文字数:824文字

カテゴリ:歌詞

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