今年の桜は何故だか白くて
いつかの雪の日を思う。
捨てられた猫は凍えていて
冷たい目をしていたね。
少しずつ、少しずつ
白を埋めていった。
間に流れる流線
桜色より染まってゆくよ。
小さな指が二人を繋ぐ。
いつもの帰り道で。
黒には輪をかけられてたように
君には赤い糸を括ろう。
桜ノ雨降る季節の度
出会いの為の別れと。
少しずつ、少しずつ
白で埋めていった。
溶けることない春の雪の
上を二人で歩こう。
思い出の店、横断歩道
いつかなくなっても。
今年の桜は何故だか白くて
その度にあなたを思うだろう。
どこにでもあるような店へと僕は
またペダルを漕いでゆく。
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