・sm5408975様を拝見し勝手に書いた後日話です。
・動画内ではマリカでの決着は付きませんでしたが、『もし決着がついていて、殿下が負けた場合』というのが前提となっています。
・あくまで私が勝手に書いた後日話です(大事なことなので(ry)
・よって各P様とは何の関係もございません。



「うっわ、嘘やろ~~!?」
「やった~~!!勝ったよ」
勝利が確定した瞬間、あまりの嬉しさにぴょんぴょんとその場を跳ね回りそうなテンションのぱんつPのとこの子―ぱぴこの横で伝票PのKAITO―殿下のテンションは果てしなく下がっていた。
殿下宅で行われたマリ○カート。
そのバツゲームは関西弁PのKAITO―閣下に膝カックンをかますことだった。

「殿下、いつまでも落ち込んでないで、閣下探しにいこう!」
「え、今からいくと―?」

さらにライフポイントが0に近くなった殿下だった。


(う~…気がすすまんなぁ)
何故、人間(?)会いたくないと思ってる時程その相手に会ってしまうのか。

…というわけで。

物陰から様子を伺っている殿下の視線の先にはぱぴこと楽しそうに話している閣下の姿があった。
「大体、普段はなかなか見つからんのに何で今日に限って先輩すぐに見つかるんよ―…」
閣下が聞いたら「理不尽やん!」と叫びそうな事をさらりといいながら殿下は大きく溜め息をつく。
しかも先ほどから閣下と会話しているぱぴこがちらちらとこちらに視線を送ってきている。
…逃げ出す事はできないらしい。
『いい?殿下。俺が閣下の気をひくからその隙にかますんだからね』
探していた相手を見つけた時、ぱぴこは何か重要な事をいうように真剣な顔でそう告げてきた。
…その内容が膝カックンについてだということに何とも言えない気持ちが生まれてくる。

その時。
「ぱぴこどないした?何かさっきから向こうちらちらみとるけど」
閣下の不思議そうな声が聞こえてきた。
「え~?何でもないよ?」
「そうなん?…でもなぁ。なんかさっきから視線感じるんやけど…」
そういうと閣下が―殿下の隠れている方を見ようとした瞬間。
ぱぴこの目がキランと光った。
「閣下、閣下――!!あそこにUFOが!!!」
閣下の服の袖を引き閣下が向こうとした反対側の空を指差すぱぴこ。

(えぇ~~~!!!それはさすがに引っ掛からんって!引っ掛かからんやろ、それ!!)

最早、強引としかいえないごまかし方をするぱぴこに思わず心の中で全力で突っ込む殿下。
しかし…。
「え!?UFO!?どこどこ??!!」
(そこ、引っ掛かる―――!?)
慌ててぱぴこが指差す方へ視線を巡らせる閣下に殿下の2度目の突っ込みをいれる。
もちろん、心の中で。

「先輩~…」
何かよく分からないが泣けてきそうになっているとぱぴこが一瞬殿下を見遣り目配せをした。
今のうちに、ということだろう。
「よ、よし。」
そんなぱぴこを見て殿下は決意したように拳を握る。
こんなバツゲームさっさとすませてしまった方がいい。
「ぱぴこ、どこ?どこにUFOいるん?」
「あそこ、あの雲のところにいたよ」
ぱぴこの言う方を必死にみるがそこには雲しか見えず、目を凝らす閣下の背後に殿下が近づいていく。

あと5m…3m…2…1。

「先輩ごめん!」
「え!?」
閣下に謝ると同時に閣下の真後ろに立った殿下が膝を曲げる。
「うわぁ!?」
すると殿下の膝が閣下の膝裏にあたり、彼の膝がかくっと曲がった。

膝カックン、成功である。

「で、殿下!?」
驚いて後ろを振り返った閣下の目に飛び込んできたのは申し訳なさそうな顔をしている後輩―殿下の姿だ。
ちなみにぱぴこは「殿下、大成功!」などと嬉しそうに言っている。
「え…え…?何これ、どーゆーこと?説明してや。殿下、ぱぴこ?」
1人状況についてゆけてない閣下が困惑気味に2人に尋ねる。
「んとねーこの前殿下のところでマリ○カートしてー負けた方が閣下に膝カックンかますことになったの。で、殿下が負けたの」
「え…ちょ…なんでそれで僕!?別に芋っこでもいーやん!」
「え~…だって、いももに膝かっくんかましたら可哀相だし」
「僕は!?」
ぱぴこの経緯説明にくらりと目眩さえ覚えながら閣下が相手に詰め寄る。
というか理不尽すぎる。

「え~…えっと…先輩…」
背後から聞こえる声に振り返ると未だに殿下が申し訳なさそうにしていた。
「…」
その姿を見ると閣下は一度大きく溜め息をつき、後輩へと近付いた。
「え…あの……?」
無表情で歩み寄ってくる彼に殿下は思わず一歩後退る。
そして次の瞬間。

コツンッ。

「痛っ…!って先輩?」
きょとんとして自分を見てくる彼に閣下は彼の頭を軽く小突いた拳をそのままにして再び小さく溜め息をついた。
「ま、殿下は初犯やから今回はこれで許したるわ。もうこんな変なバツゲームしたらいかんよ?」
まるで幼い子にでも言い聞かすように穏やかにそういうと閣下が殿下の頭を撫でる。
「…ごめんなさい」
「もうえーって」
そんな2人の様子を見ていたぱぴこは微かに首を傾げながら呟いた。

「なんか閣下…お母さんみたい。」

「え!?なんで?!僕、普通にしただけやん!な、殿下!」
「…」
話を振られた殿下は思い当たる節でもあったのか何も言わず閣下から視線を逸らした。

「え、そこはスルーせんといて!頼むからぁあああああ!!!」

閣下の絶叫が空へと吸い込まれていく。


-この瞬間、『閣下お母さん説』が誕生したのだった-

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

膝カックンの後日談①

記念すべき初投稿作品。

関西芋ぱん伝の皆さんが大好きです。
そして、芋っこさんが登場していないことに書き終わってから気が付いたorz
そのうち『負けたのがぱぴこだった場合』も書きたいとか思ってる。

最後に。

…各P様方、本当にすみませんでした!

閲覧数:1,019

投稿日:2008/12/07 15:28:13

文字数:2,285文字

カテゴリ:小説

  • コメント2

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  • 雹月

    雹月

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    >椋榎@クイズPさん

    初めまして、こんにちは。
    関西芋ぱん伝さんいいですよねv

    Σえ…あ…こんな拙い文章にメッセージ有り難うございます。
    そう言って頂けると救われます、いや本当(涙)
    おお、閣下お母さん説、賛成して頂いた!
    やはり閣下はお母さんですよね!

    つ…続き。
    続き頑張ります。

    本当有り難うございました。

    2008/12/14 14:49:05

  • 椋榎

    椋榎

    ご意見・ご感想

    初めまして、こんにちはw
    関西芋ぱん伝タグから来ました!

    全部読ませて頂きましたがこれは面白い…w
    閣下お母さん説賛成でーす!(ぇ

    続いたらまた読みに来ますね!

    ではではw

    2008/12/12 17:27:29

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