僕のお家のそばにある
モミの木に飾りはついてない
僕が今いるこの街に
雪が降るよな気配もない

妹は幼いにもかかわらず
サンタはいないと知っている
ママは妹の目の前で
サンタはいないと言っている

赤い服着たおじちゃんの
困惑は分からないでもないけど
せめて薄い頭は見せないで‼︎
見っともないし、

そもそも

トナカイが空を飛んだって
自転車が空を飛んだって
そりゃ憧れはするけれど
実体は絶対知りたくない‼︎

ホウキがお空を飛んだって
クルマがお空を飛んだって
僕はホウキには乗らないし
クルマでは地面を、走りたい

サンタが実在するとして
クリスマスにやってくるとして
それまでサンタを演じてた
おじちゃんは何を望むのだろう

頭に髪を増やすこと?
それともイケメンになること?
はたまた自分が失くしたものを
代わりに探して欲しいの?

空は雲で覆われて
街は色を失って
人々はそれぞれ思い抱え
下を向いて歩いてく…

きづけば

誰かが何か叫んでいる
「サンタは必ず着てくれる
黒い服着たサンタなら、
絶対ここに来てくれる‼︎」

え…黒?
くろなの⁉︎

サンタが来てくれるのならば
僕は真っ赤な方がいい
薄い頭のおじちゃんでも
きっとサンタだと信じれる‼︎

誰かがサンタを信じれば
おじちゃんはサンタになれるって
気づいた僕の目の前には

雪は降ってなかった。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

グレー・○○○○

自由に使ってください
気になる点があれば、聞いてください

閲覧数:108

投稿日:2016/12/12 22:53:55

文字数:589文字

カテゴリ:その他

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