――ナケナシノチカラ




「暑い…。何なの、この太陽…。」

もう溶けてしまいそう。

「あ、初音おはよ。」

名前を呼ばれて振り返ると彼がいた。
慌てて挨拶をする。

「お、おはよう。」

っ!彼と目が合った。
ただでさえ暑いのに、体温急上昇。



☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆



昼休みになり、購買部にパンを買いに行く。
今日はメロンパンにしよう。
購買部へ行くと、すでにたくさんの人がいた。
目的のメロンパンを探す。
…あった。
最後のメロンパンだった。
掴もうとしたら、誰かが私の手に触れてきた。

「これは私のっ、メロンパンなのにっ。」

呟いてメロンパンをおもいっきり引っ張る。

「あっ。俺のメロンパンが。…………って、初音?」

何で彼が…。どうしよう。これはメロンパンを譲った方がいいのかな?
…………あっ、さっき私に触れてきた手って……呼吸困難になりそう。

油断大敵、昼休み。



☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆



恋をしている私は翼のない鳥のように、ふらふら歩いて、前が見えなくなるけど、もう迷わない。
決めたわ。今日、彼に告白しよう。
決戦は本日下校前。



☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆



校庭の隅で彼を待つ。息を大きく吸い込む。あと少し。時は満ちたの。

―キーンコーンカーンコーン

チャイムのゴングが鳴り響く。
彼が歩いてきた。
…本当は怖い。逃げ出したい。
でも、ナケナシノチカラを振り絞って彼にぶつける。
「アナタが好きよ」

それだけを伝えるために生まれてきたの。

この一瞬にすべてをかけるの。

神様…どうか少しだけチカラをください…。



「あ、あの!」

「ん、初音?今日は良く会うな。何か用か?」

「……アナタが好きです!」




――ナケナシノチカラ
それはいつも アナタのためだけ ワタシの中に巻き起こる 一陣の風のように

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

ナケナシノチカラ

今回は「ナケナシノチカラ」の自己解釈です。
思わず書きたくなっちゃったんです(*^^*)



40㍍P様、すみませんでした。

閲覧数:105

投稿日:2011/04/27 16:55:12

文字数:798文字

カテゴリ:小説

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  • 禀菟

    禀菟

    ご意見・ご感想

    ミクかあいいな、おい(*^^*)
    メロンパン旨いよねv

    あっ、それ俺のメロンパンなんだけど。

    2011/04/28 06:58:35

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