風呂から上がって髪を乾かして、自家製シャーベットをひとつ口に放り込みベッドへダイブ


カーテンの隙間から月明かりが
差している。明るさ的に満月？



目を閉じて眠りの波を待ってたらカチャリとドアが開く音となにか重いものに覆い被さられた気配が





恐る恐る目を開けると、目の前に大きくなったヒイトの顔。何事？




「マスター…」




擦り寄ってきたヒイトの髪は湿り気を帯びていて、風呂上がりだとすぐにわかる。大きいのは多分、シャーベット食べたのだろう




「マスター…いい香りがします」


「ちょっ…ヒイト…！」




首筋にヒイトの吐息がかかる。
月明かりに照らされた顔は凄く
…綺麗で目が背けられなくなった



ますます近付いてくる顔。あぁ
もうどうにでもなれと思った瞬間ヒイトの身体から力が抜けた




「…ヒイトー？」


「スゥ…スゥ…」




……寝てるし。しかも酒臭い？
一瞬でもときめいた心を返せ





すぐに小さくなったヒイトを三人が寝るとき使ってるクッションに寝かせてリビングへ向かう







リビングには何故か、親が大量に漬けて置いていった梅酒の大瓶があった。何処にあったんだ



「ちょっとカイト！」


「はい？」


「ヒイトに梅酒飲ませた！？」


「はい。飲みたいって言ったのでそのまま一滴だけ」




水で薄めてない原酒とはいえ、
ヒイトは酒駄目なんだなぁ



ライトは小匙一杯でベロベロ。
リイトは梅の味が駄目だったのか飲まなかったらしい



「カイトは、水で薄めずに梅酒を何杯飲んだ？」


「二杯ほど。まだ飲めます」



カイトは飲めるのか。私の年的にもう絶対に飲ませないけどね！



「梅酒は今すぐ仕舞う。ちびには飲ませない。いいね！？」


「了解です」





二度とあんな心臓に悪い事させてたまるか！明日二日酔いになってもしらないからね！