壊れてしまったこの僕の 最後の砦
その壁はもう 僕を守ってはいなかった
涙堪えて倒れても 無理矢理上向き歩いても
その扉は閉まったまま
僕を締め出したままなんだ
最後の砦のその扉は 元々僕に開けられず
僕はその前で目をつむり
ただ虚言(たわごと)を見ていたんだ
その砦が 守ってくれると信じて
でも
その壁はもう 僕を守ってはいなかった
元からもう 僕を守っちゃいなかったんだ
やられた、やられたと口を切り
助けて、助けてと手を叩く
聞いて、聞いてと思いつつも
聞いて、聞いてと身構える
そこを這う虫までもが笑うような
滑稽な戯言は まだ続いている
全て背負って転んでも 溢れる露拭き狂っても
その扉は閉まったまま
僕を締め出したままなんだ
最後の砦のその扉は 元々僕には入れもせず
僕はその前で目をつむり
ただ戯言を見ていたんだ
その砦が 診てくれると信じて
だが
その砦はもう 僕を守ってはいないんだよ
最初(はな)からそう 僕を守っちゃいなかったんだ
苦しい、苦しいと手を振って
助けて、助けてと手を叩く
見てくれ、見てくれと思いつつも
診てくれ、診てくれと立ち止まる
太陽にすら届かないような
軽率な戯言は まだ続いている
どこまでも垂(だ)れて どこまでも寂びたその戯言は
終わりを知らず 永遠(とわ)に回る
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