ひぐらしが鳴く頃に 気がつけば
見えない相手と遊んでいた
一人一人と消えて行くかくれんぼは
最後の一人になるまで続いた
秋の匂いがする季節が誘う日常
明るい灯に目を細めて眠りつく
ひぐらしの鳴く頃は赤い夕日の暮れる頃
その耳で聞いてごらん秋をつげる声が
ざわめく木々が葉を散らし風を受けて
季節を想う人々を一人一人のみこむよう
一人一人と消えていくかくれんぼは
寒空の下で凍える体をかがめ
数をかぞえる指は固くなる
秋の匂いのする季節が誘う日々
暗くおぼろに 目を細めて帰りつく
ひぐらしの鳴く頃は赤い夕日が暮れる頃
その耳で感じてごらん哀しさつげる唄が
ざわめく木々を揺らし葉が散らぬる
ひぐらしが鳴き終わるまで続いた
最後の一人は誰?姿は薄く
夕日は沈み消えた
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