ひとりきり呟いていた
あてどない言葉
窓越しに見た月の顔
瞳閉じ切に願う
「私を連れ去って」
鳴り響く 発車のベル

風に揺らめく景色 流れる燐光
まだ誰も知らない夜
向かいの席に問う
「君は誰?」「僕は君さ」
タタンタトタタン
列車はスピードを上げた

真夜中の街を駆け抜け
ふわり胸が踊る
輝くスロープ 宙(そら)へ続く
咲き誇るりんどうの花が
静かに見守っている
「綺麗だ」なんて
私は目を奪われていた

ふたりなら怖くないと
アテもない憧れ
窓越しに見た月の裏
意気地なく怯えていた
私を捨て去って
届きそう 星の尻尾(テール)

風に煌めく景色 あまねく信号
まだ誰も知らない地図
何処から来て何処へ
行くのだろう 分からずとも
未知なる旅路
切符を手に踏み出す勇気
教えてくれた

何の前触れもなく
振り返ればもう
君の姿は見えない
だけど憶えているよ 忘れない
重ねた時間 琥珀に変わる
一緒だと誓った願いも

午前二時の魔法が解け
やけに胸が騒ぐ
本当の幸せ見付けるため
瞬く星に手伸ばして
つめたい涙を知って
立ち上がるんだ

真夜中の街を駆け抜け
ふわり胸が踊る
輝くスロープ 宙(そら)へ続く
咲き誇るりんどうの花が
静かに見守っている
「綺麗だ」なんて
目を奪われていた
私を迎えに行こう

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

月夜の列車

ボカロオリジナル楽曲6作目の歌詞です。

閲覧数:56

投稿日:2024/05/17 22:43:58

文字数:556文字

カテゴリ:歌詞

クリップボードにコピーしました