深海

深い水の中 離れてた二匹の主(さめ)は
光る背を照らし その姿を確かめ合う


藻掻(もが)くこともなく 苦しみから放たれて
迷う意識はやがて 終わりを迎えた

粉雪が降り積もる夜 夢から目醒めた花は
今貴方へと捧ぐだろう

手を伸ばし息絶えた 亡骸(なきがら)を側で送り出すように(※「ように」は「よに」と発音)
せめてもの贐(はなむけ)と 旅立ちの使者はその手を振る 白いクシクラゲ


光遮られ 囁(ささや)き合う杜(もり)の奥
暗く寂(さび)れた街で 命は生まれた

怯え出し眠れない子を 優しくあやした母は
頬(ほお)口付(くちづ)けて寝かすだろう

手の中で暖めて 抱き締めた肌が凍えないように(※「ように」は「よに」と発音)
湧き上がる温もりは 生物(いきもの)が育つ糧(かりて)となり 海を潤した

響かせてこの愛を 流れる調べに乗せて
いつの日か月空(つきぞら)と 一つになるの願って

声を上げ泣き濡れた 悲しみも決して届くことなく (※決しては「けして」と発音)
幾つもの魂が 音もなく沈み地へと還る 深い海の底

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい
  • オリジナルライセンス

深海

つっきぃさんの作品(http://piapro.jp/t/QW06)に、歌詞を書かせていただきました。

締切日を過ぎてしまったんですが良い曲だったのと、他の応募作品を見ていて曲にマッチしたものがなさそうだったので、自分がやらねばと思った次第です。

作品のコンセプトとしては、深海の持つ物悲しさであるとか神秘的な部分であるとか、そんなものを意識して書きました。なんとなく海の底っていうと死体が沈んでいきそうなイメージがあるものでしてね。そういう自分のステレオタイプとウィキペディア等でかじった知識とを織り交ぜながら、それっぽい世界観を作り上げてみた次第です。

ということでよろしくお願いします。ちなみに制作期間は一日とちょっとでした。

閲覧数:496

投稿日:2015/11/26 05:48:59

文字数:473文字

カテゴリ:歌詞

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  • つっきぃ

    つっきぃ

    ご意見・ご感想

    こんばんは、歌詞を書いていただきありがとうございます!
    黒い海の中を思い浮かべる素敵な歌詞だと思います。

    しかしながら申し訳ないのですが、締め切り日を過ぎてしまっているので
    今回は選考からは外させていただきたいと思います。
    この部分に関してはaki様ご自身のコメントからも
    ご理解頂いているようなのでよろしくお願いいたします。。。
    別の作品で歌詞募集した際には是非、また素敵な歌詞を書いて頂きたいと思っております。

    最後になりますが、せっかく考えていただいたのにこのような結果になってしまい
    大変申し訳ありませんが、ご理解のほど、よろしくお願いいたします。

    2015/11/28 22:39:42

  • aki

    aki

    その他

    ちなみに2番のサビにある

    「湧き上がる温もりは 生物(いきもの)が育つ糧(かりて)となり 海を潤した」

    というのは熱水噴出孔のことです。海底の切れ目から噴出した金属を含んだ熱水がバクテリアの生育環境を生み出し、生物誕生の起源ともなったと言われており、それを歌詞に採り入れたものです。

    2015/11/26 19:08:01

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