こんにちは!増本慎也です。
夜のスタジオで、一枚の写真を眺めていた。
モニターの中には、まだ誰にも知られていない表情が映っている。
その瞬間、ふと思った。
自分はきっと、“まだ見ぬ惑星”を探しているのかもしれない、と。
カメラマンという仕事をしていると、不思議な感覚になることがある。
同じ人を撮っているのに、昨日とはまったく違う表情が現れる。
笑顔でもない。決め顔でもない。
ほんの一瞬だけ見せる、名前のない感情。
その瞬間を見つけた時、まるで宇宙のどこかで新しい星を発見したような気持ちになる。
広告撮影の現場では限られた時間の中で答えを求められる。
求められるイメージ。ブランドの世界観。正確なライティング。
もちろんそれは大切だ。
けれど時々その“正解”の隙間から、偶然みたいに本当の表情が顔を出すことがある。
私は、その瞬間が好きだ。
誰もまだ見たことのないその人自身。
それはきっと本人すら知らない感情なのかもしれない。
昔あるモデルが撮影後にこう言った。
「こんな顔、自分でも初めて見ました」
その言葉がずっと残っている。
写真はただ姿を写すものじゃない。
まだ言葉になっていない感情や、遠い記憶みたいなものまで映し出すことがある。
だから私は今日もシャッターを切る。
新しいレンズを試す時も、光を探して街を歩く時も、結局探しているのは“まだ見ぬ表情”なのだと思う。
宇宙には名前のない星が無数に存在しているらしい。
人の感情も、きっと同じだ。
まだ誰も知らない光が、静かに眠っている。
そしてカメラはときどきその光を見つけてしまう。
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