A
我々　一同
ただ課せられた任　全うす
剣(つるぎ)ときに盾となりて身　尽くす
はばたく鳥酔い　光　満天　星
孤独纏い　はためく　堅き者ら　と

B
走れ　軋め　恥辱の児戯
記憶の確かささえ
皮肉もたげ　あざ笑う薔薇
ひめやかに青い蜜

S
殉教　諸ともに
ただ目指す　木苺は笑み
薄紅(うすくれない)に染まる夜
蔦庭のアーチ思って　葦毛の馬駆る
外套翻し　肥饒な国


A
かしづく友情　さえも　失くした
魅入られし衛士
まばたく虜　醒め　咲く　敵者(かたきもの)ども

B
翳(かざ)す　微笑　高貴なる花
毒は血に準じてや
孤独　偽証　淡い恋慕を
責を忘れ　得た　創傷

S
非情　根を下ろし　背く　刺繍陰る顔
髄を吸う蝶　死の逆棘(かえり)
鎖　枕にし　友が夢見るは走馬燈
無骨な優雅　赤い楔


（
ざんばらの毛髪残る遺骸(むくろ)　頭蓋

鏤められた罠　権謀術数のただ中　石の冷たさ

息をのむ音　脳裏をよぎる、かすれた場面の連続

悪趣味で不出来なスライドショー

赤く暗い弓　霞む涙　こびりつく笑み
）


B
薔薇の卑称　この身に受け
貫き秘めた想い
可憐　満ちる　花庭にて
腐り落ちゆく虚構

S
魔性　黒い枷　真珠(まじゅ)の肌　衣(きぬ)流れ
面影無くし　影が舞う
なれあいて封建　ただゴシック
その窮屈さ　クラン　麻布
孔雀の薔薇

S
朽ちた羽広げ　幕を下ろす　ひとごろし
貴族　騎士　嫉妬　復讐　恋情
古老　故ありきと語る　非情な物語
盤根錯節に遭う　深紅の白