朝も早よから五月蠅い囀り
明かりも煌々一晩垂れ流し
この国を牛耳る百羽の九官鳥は
今日も今日とて箱の中です

詰め込まれると 気性が荒くなるんだってね
自分も自分の頭も たいして広い所にゃいねーじゃねーか
腹が減ったなら飯でも食えばいいのに
口も塞がないで 縄張り争いに必死さ

自分こそが正しいと喧(かまびす)しディスプレイ
どーでもいい みんな嘘っぱちだもの

例えば 顔も知らない誰かの死を
同じ人間の死として嘆くことが出来ますか?
顔も知らない誰かの喜びを
同じ人間の喜びと 一緒に祝うことが出来ますか?

こぎれいな服着て 命の危機もない奴が 偽善ね
扉の向こうで今誰かが死んでても 見えぬふり
さして覚悟もないくせに高い所から
“僕こそ気持ちが分かる”なんて言わないでほしい


夜も遅くまで五月蠅い囀り
明日の占い 全部決めてくれる
この国に暮らす一億の燕雀は
今日も今日とて箱の中です

“群知能”ですこれが 誰かがやってくれるんだ
今日の服も昼飯も 付き合う仲間も考えもレディーメイド
“世の中”が正しいんだ “置き去りは嫌”“いいね!”
小銭を募金して 轢かれた猫は無視

これがトレンドと目に痛しディスプレイ
どーでもいい どうせ明日にゃ忘れるさ

例えば 軽く語るその流行りの思想
どこまで深く自分で考えたことがありますか?
気軽に叫ぶその“絆”のために
どこまで自分を裂いて 与えることが出来ますか?

満ち足りたふりして その実カラッポなくせに お笑い
群れの外で誰かが助け求めても 無視だろう
“お金も愛もモノも無限にあるのさ”
“多きに従えばね” 脳みそいらないんじゃない?

正義も愛も夢も 満腹だから言える 偽善ね
差し伸べる手は見返りを釣るためのもの 自分のため
“好き放題しようよ みんな神様だ”
自分がいつか死ぬことどいつも分かってんのか


ああ、どーでもいい
どーでもいい
どーでもいい

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

ニッポン大偽善者げきじょー

―――メディアの功罪と私達の罪。そして虚無感。

家族が死んだ日に、テレビの中で相変わらずの国会演説と頭軽そうなバラエティがやってることにどうしようもなくむしゃくしゃして書いた。
どいつもこいつも死んでしまえばいいと思ったけど、きっと昨日まで自分も同じことをしてきたんだろうな。

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投稿日:2014/09/30 20:21:35

文字数:816文字

カテゴリ:歌詞

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