教会の鐘が鳴るのが楽しみだった 幸せの人々が現れて純潔の花をくれるから
大切な貴方が説教を聞きに来てくれるから
神父様(父さん)は言うの"上を向いて生きなさい" "人間らしく生きなさい"

あぁ でも父さん聞こえないの? 不吉な運命(さだめ/おと)
歯車は横ずれに道なき道を転がって行く

「――作戦開始、"夜と霧"だ」

刹那の声が二人を切り裂く
いづれ"その時"が来る頃に 私はもういないでしょう
右手の死は私を抱き上げ、玄い篭が世界を覆ってゆく

幸せだった日々は蒲公英の"見せ掛け"の葉に囚われて
鉄の塊が精神(ココロ)を蝕んでゆく
でも神父様(父さん)は言うの"神よ、お赦し下さい"
"貴方に報えない我々に、どうか憐れみのご加護を"
死と愛 赦す者と赦される者 陶酔(ゆめ)と羅刹 だけどどちらも恐ろしいもの
刻(とき)は現と消える……

「私が消えてしまう前に、貴方へ声が届けばいい」
0と15秒前の恋唄…

紅い黒猫が宙を舞い逝く
赤い果実と見紛う"ソレ"に僕はきっと気付かない
左手の生は目前を切り、その庇護に僕は眠りゆく

愚かしい戦は多くの平民を巻き込み今も尚
大地は赤を飲み続ける
あぁ 人は斯くも愚かなのか 神々さえ見放そうとした
鉄の噎せ返るような匂いに 見よ、止めの雨が降る
夜と霧 死ぬ者と生ける者 幻影(かげ)と骸 しかしどちらも目に清か
世界は二分され……

「君が死んでしまう前に、僕の声が届けばいい」
露より儚い恋唄…

私(僕)は夢見た 終わらない明日がいつか あっけなく壊れる様を
向日葵の憧憬を羨む暇(いとま)なく 踊りゆく赤い靴の人間は 終焉(おわり)を望んで

神父様(父さん)は逝きました 二度と戻れぬ部屋へ
驚くほど静かで聖歌(うた)が聞こえていました
Gloria gloria. Dominus est tecum.(主に栄光 主に栄光 主は我らと共に)
Ora ora pro nobis pecatoribus.(祈りたまえ 罪人である我らの為に)

生まれる事が 生きる事が 罪なのでしょうか
(死ぬ事が 巡る事が 罪なのだろうか)
もう お分かりでしょう 愚かしい事
(歌姫が如く 放ってはいけないのだろうか)
憐れなるこの身
何処までも深く(奈落へと)
堕落した社会へ(溺れ死ぬ)
潜り込み(嘘吐き坊やは)
耽美と酔い痴れる(死んでゆく)

いづれ"その時"が来る頃に 私はもういないでしょう
右手の死は私を抱き上げ、左手の生は目前を切り
「私が消えてしまう前に、貴方へ声が届けばいい」
「君が死んでしまう前に、僕の声が届けばいい」

神父様(父さん)は男の身代わりに死んだの。
それも全ては必然の事 自然の理
不可避な事を悲しみこそすれどうして憎めましょう

教会の鐘はいつの間にか無くなっていた
だけど 肩を落とす必要なんてない
歴史は偶然を重ねて必然の世界を作り上げるのだから

Gloria gloria. Dominus est tecum.
Ora ora pro nobis pecatoribus.


「……―― サヨナラ」


Cujus latus perforatum unda fluxit et sanguine.(御身体の脇腹は貫かれ、血と水が流れた)

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

【曲募集】時の間に

横文字はラテン語です。
聖歌を参照にしているので文法的に間違っている可能性があります。
読みは一応、

Gloria gloria. Dominus est tecum.
グロ(ー)リア グロ(ー)リア。ドミヌス エト テークン

Ora ora pro nobis pecatoribus.
オーラ オーラ プロ ノービス ペ(ッ)カトリブス

Cujus latus perforatum unda fluxit et sanguine.
クージュス ラートゥ(ス) ペールフォラトゥ(ム) ウンダ フル(ク)スィット エト サングイネ

となります。
殆どローマ字読みで。()書きは無声音的な。
歌いながら読み思い出してるのでちょっと違ってるかもしれませんが…

歌詞が暗いのは多分、カナタが少し病んでるのかもしれないです。
最早カナタクオリティです

良ければ誰かメロディつけてください。(他人任せすぎる)

閲覧数:145

投稿日:2010/01/04 16:00:21

文字数:1,374文字

カテゴリ:歌詞

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