エスケープ・フロム・ディストピア【自己解釈】

投稿日:2012/10/25 20:42:53 | 文字数:2,518文字 | 閲覧数:479 | カテゴリ:小説

ライセンス:

流石だぜコスモさん。
惚れたぜマユちゃん。


本家[http://www.nicovideo.jp/watch/sm19200600]

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TEXT
 

くだらないボクの命は……










<エスケープ・フロム・ディストピア>










ボクらの国は、とっても平和だったんだ。


キミと過ごした日々に、キミの笑顔に、ボクはだんだん惹かれて行って。


キミに想いを伝えようと思ったのに……





──それはもう叶わぬ願いとなったんだ。





たった一つの企業……「MUSIC FACTORY」によって。





*=*=*=*=*





『♪~』


今日もまた、ヤツらによって同じような音楽が流されている。
音楽はスピーカーによって一帯に鳴り響いていた。
さて、これを「聞かされる」のはこれで何百回目なんだろうか? ……わからない。

「喜──glad」、「悲──sad」、「怒──angry」……強制されたような感覚。
これは一体何なのだろう? ……わからない。
そういえば、思いっきり「笑った」のはいつだったけ? ……わからない。





好きだったのかな?

大切なキミの事。

幼馴染のキミの事。

あの日、想いを伝えようとしたキミの事。





──わからない。わからなくなる。





そんな簡単なことにも曖昧になりそうで……
ボクの心は、壊れかけているのかもしれない。
そしてきっと、それは全て「あの企業」と「あの音楽」によってだろう。
「音楽」でボクらの感情さえも管理しようとする、

最悪な世界が訪れる前に……。

ボクは、キミに……










キミの「笑顔」が、奪われてしまうなら。
ボクが生きている意味なんて、何にもないから。なくなってしまうから。





──だからキミを、





ここから、こんな地獄卿──dystopiaから、ボクが連れ出してみせるよ。





きっと、くだらないボクの命は……そのために在るんだ。





*****





『♪~』


また、同じような「音楽」がヤツらによって聞かされる。
こんな何百回聞いたかわからない「音楽」を聞かされるのも、今日で終わりにするんだ。

だってそうでしょ?
誰かを好きになる「勇気」すら持てないヤツらが作った「世界」に、「明日」なんて来るわけがない。





「止めときなよ。危ないよ、そんなこと」


確かにそうだ。
前に、ボクの友人だった人もヤツらに歯向かった。
しかしヤツらは容赦なくその人を……その人の心を、壊したのだった。
今では、そいつはもはや人といえない……ロボットになっている。

そんなことより、





キミのその表情〈カオ〉、無理して笑ってる。





──ボクが無茶なことをしようとしているから?


──それとも、キミの心が、壊れかけているから?





──何かが違う。


……嗚呼、何でボクは今までこんなことに気づかなかったのだろう。





こんなこと、絶対あってはならないというのに。


「…………」
「──!?」


気がつくと、ボクはキミの手を取って駆け出していた。
背後で、キミの戸惑いの声が漏れていた。

それでもボクらは必死に走った。
ヤツらから逃げるために。
ボクらの心が壊される前に……









キミの笑顔が奪われてしまうなら、ボクは地の果てまでも取り返しに行くよ?
だってキミのことが好きなんだもん。キミの「笑顔」が大好きなんだもん。

キミが幸せになりますようにって、「笑顔」でいられるようにって。
祈るんだ。絶対にしてあげるんだって。

だって、くだらないボクの命は、きっとそのために在るから……





*****





『──ザザッ』


突如、スピーカーからノイズが走った。
ボクも足を止め、ノイズが走るスピーカーを見た。

そのノイズはやがて……





『♪~』





聞いたことのない「音楽」へと、少しづつ、少しづつ……聞こえ出した。
その「音楽」は、壊れかけたボクらの心を、まるで修復してくれているようで……。

……嗚呼、ボクらが見た悪夢をすべて消し去っておくれ……。

この「音楽」のせいなのかはわからないが、ボクはふとこんなことを願っていた。










──他の誰でもない「ボク」と「キミ」の世界は、希望に満ちた世界でありますように──










「──好きだよ」
「え……?」
「キミが、好きだ。ずっと前から、好きだった」
「……!」


自然と、ボクの口からそんな言葉が漏れていた。
その言葉にキミは戸惑い──泣いていた。

ぽろぽろと、透明な涙を流しながら泣いていた。


「えっ……!?」
「わからない……わからないよ……!
 ワタシも、嬉しいはずなのに、笑顔で『ワタシも』って言いたいのにっ……!
 涙しか出ないの! 悲しいの! でも、何でかわからない……!」
「…………」


可哀相に。
キミはあと少しで、心が壊れていた……でも大丈夫、もうこんなにも悲しい感情をさせないから。


「キミの笑顔が奪われてしまうなら、ボクが生きている意味なんて何にもなくなってしまうんだ。
 でも、キミは今笑おうとしている。ホントの「笑顔」をボクに見せようとしてくれている……。
 それだけで充分なんだ」
「……?」
「ボクが、キミをここから、こんな暗黒卿──dystopiaから連れ出してあげるから、さ」
「……!」


にこり、なーんだ、ボクもちゃんと笑顔が出来るじゃないか。
さぁ、キミもやってみてごらん? 笑顔はこうやるんだよ?
ボクはキミに手を伸ばした。

キミはボクにつられるように、目から涙を流しながら……「笑顔」なんかじゃない、





──笑顔をしてみせたんだ。





キミはそのまま、ボクが差し出した手にそっと自分の手を乗せた。
そしてボクらは再び駆け出した。

嗚呼、きっと、ボクの白紙の未来はそのために在るんだ。
キミのその笑顔は、ボクの白紙の未来を……たくさんの色に染まりあげるようだった。




















Escape from the Dystopia

兄さんマジLOVE213%な雪りんごです

リンゴをくれれば支配下に回るよ←
文才のカケラもない小説書いてます

好きなジャンル:ミステリー(ただしホラーは×)
得意なジャンル:gdgd←
最近の悩み:頭が馬鹿すぎること←手遅れ
とりあえず:兄さんを愛でたい

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