ランナー

0:15
踏み躙ってくのは
終列車の響き
夢のひとつも 描けもせず
背中まるめて　夜道駆け抜ける
灯り途切れた　ガードの下を
ただガムシャラに　運んでいる　足取りを
誰が嘲笑っているのか

0:43～
朝が来る前に
辿り着くんだと
何かに追われて　切るスタート
灼けつく思いが　僕を走らせる
答え見つからず　ひとりきりでは
いられはしない　だから今夜　走り出す
視界の隅には踊る月

暗闇に　
浮かぶ街灯をひとつづつ数え
駆け抜ける

1:17～
走り続けるんだ
立ち止まってはダメさ　未だ
呼んでいる声誰だ
きっと辿り着いてみせるよ
凍えた身体を届けるために
真夜中の街を駆け抜けろ

　　(間奏)

1:51～
冷えた夜風が
胸の芯を灼いてく
震えはじめた　膝の痛み
アスファルトの路　何処に続いてる
揺れる視線では　深い夜の闇
どちらが明日かわからないよ　辿り着け
それで全て変るのだと　信じてる
乱れ泡沫の願いと知っているけれど

2:26～
地団駄踏むよ(う)に
駆け上ってく階段から
いったい何時僕は
解き放たれるのだろう
不安な点滅繰り返してる
シグナルが照らすよ　僕を

　　(間奏)

3:19～
嘲笑うように
いくつも長く伸びてく　影
踏みつけ越えれば
灼けるこの気持ち消せるのか
溺れてゆく熱い感情に
息も出来ないから　「走れ！」




　　　* * *

0:15
ふみにじってくのは
しゅうれっしゃのひびき
ゆめのひとつも えがけもせず
せなかまるめて　よみちかけぬける
あかりとぎれた　ガードのしたを
ただがむしゃらに　はこんでいる　あしどりを
だれがあざわらっているのか

0:43～
あさがくるまえに
たどりつくんだと
なにかにおわれて　きるスタート
やけつくおもいが　ぼくをはしらせる
こたえみつからず　ひとりきりでは
いられはしない　だからこんや　はしりだす
しかいのすみにはおどるつき

くらやみに　
うかぶがいとうをひとつづつかぞえ
かけぬける

1:17～
はしりつづけるんだ
たちどまってはだめさ　まだ
よんでいるこえだれだ
きっとたどりついてみせ　るよ
こごえたからだをとどけるために
まよなかのまちをかけぬけろ

　　(間奏)

1:51～
ひえたよかぜが
むねのしんをやいてく
ふるえはじめた　ひざのいたみ
アスファルトのみち
どこにつづいてる
ゆれるしせんでは
ふかいよるのやみ
どちらがあすかわからないよ
たどりつけ
それですべてかわるのだと
しんじてる
みだれうたかたのねがいとしって
いるけれど

2:26～
じだんだふむよ(う)に
かけのぼってくかいだん　から
いったいいつぼくは
ときはなたれるのだ　ろう
ふあんなてんめつくりかえしてる
シグナルがてらすよ　ぼくを

　　(間奏)

3:19～
あざわらうように
いくつもながくのびてく　かげ
ふみつけこえれば
やけるこのきもちけせる　のか
おぼれてゆくあついかんじょうに
いきもできないから　「はしれ」