~序章~
ダークネス。
それは、人の影そのもの。
人の影より生まれ、人の影に潜み、影に人を陥れる。
永遠の暗闇と幻影の世界。
その魔の手から逃れられるものはいない。
それは古来より続きーー。
今に至る。
そんな連中は、何故か狂っている。
~第一章~影の世界への旅路
悲劇の始まりは唐突に。
俺、現役普通の高校生・建山シンスイはその日もいつも通りの日常を送った。
普通の高校へ行き、幼馴染の矢幡沙愛楽には思う存分毒を吐かれ、
何気なくつるんでるダチとバカ話をして、
帰り道、駅に着いてから新しい作曲家のミク曲に淡い期待を寄せていた。
そして今。ここはどこだ?
「・・・。人間さんです」
何だ?女の子の声だ。見ると、横たわる俺の目の前に黒髪藍眼の少女がかがんでいた。そいつは何と言った?
人間だ?当たり前だろうが。それとも何だ。地球上には人間様以上に発達した言葉を喋る新・人類や超能力を持つメタモルフォーゼでもいたのか?
まあ、そんなことはどうでもいい。
質問を戻そう。ここはどこだ?
俺はあの後、駅を後にして、従来の下校ルートを寸分違わず平均的速度で辿った。そして、歩道橋に・・・ああ、そうだ。
歩道橋を渡らないで、その下を歩いたんだっけ。
特に大層な理由もなかった。通勤通学ルートを変えて脳に刺激を与えるのが活性化にいいとか沙愛楽に聴いたのを思い出した。それくらいだ。
そういうわけで、歩道橋のわき・・・そう。その影だ。そこに踏み込んだ。
その時。
ッーーーー。
地面がなかった。否、影が溶けていた。
ダイオキシン発生中の古風焼却炉の中みたいな濁った色の影に吸い込まれ、俺は奇声を上げながらあれよあれよと落下していった。そして、
「ここ、どこですか?」
ここにいる。
いや、待て。冷静になれ。これはアレだぞ。よく漫画とかでもあるじゃん。その、パラレルワールドへの侵入みたいなーーだから冷静になれ!!冷静になれよ俺っ!!
状況を整理しろ。
まず、俺の周りには何がある?
やけに暗いな。この広い広場の明かりがキャンドルの灯だけってのはこの館の持ち主の趣味か?
よく見りゃあ、周り中ずいぶんとヨーロピアンなグッズが揃っているもんだ。西洋貴族の城みてーなカーテンと、かテーブルクロスとか、装飾された椅子とか、ステンドガラスとか、・・・あそこにあるのは神像か?
ん?じゃあここは教会か?いや、それにしちゃあデカ過ぎる。奥行きも、天井のシャンデリアの高さも相当だ。
・・・そんなところだ。そんな広場の最前に、俺はいる。
ぶっちゃけ、めちゃめちゃ怖いです。
なぜなら、俺の視界。前方二十メートルから先。
無表情に俺を見る少女の後ろにいる、呆然とした顔で台座の上に倒れる俺(なんと、気付けば俺は大層な装飾物の台座の上にいたのだ!)を凝視する顔、顔、顔・・・。
ざっと見ても100人以上いる。
まあ、特筆すべきはそこじゃあない。いや、起き上がったら西洋風広場の中心で注目の的でしたなんてトンデモ話もよっぽどだけど。
引っぱるのもウザってえだろ。言うぞ。
そいつら全員、人じゃねえ。
俺の眼前の少女も、その後ろ、ホールに整列する人形異形の連中は明らかに人とは言えなかった。外見はもちろん、オーラが違う。
怖いです。すっげー怖いです。
この静けさが余計の怖いよ!!とか思ってたら、今度は少しずつざわめきだした。なんだよ!俺が何したよ!?!
すると、眼前の少女が立ち上がった。
「静粛になさい。これは神聖な儀式です。御定通り、異常は巫女たる私が対処します」
イッキに静かになった。決して声を張り上げてもいないのに何でみんな聞こえてるんだろう。
つーかこいつ、なんつった?
「ギシキ」。へぇ。そういう催しか。何だそれじゃあ仕方ねえなあ。どんな字を当てるんだろう。神降臨の「儀式」以外の読みを俺は知らないんだけど。
しかも、異常だって?駄目じゃないか、異常を起こすなんて。誰だ?起こした奴は。まさか俺とか言うなよ?言うなよ?
少女が口を開いた。
「何者です?」
え?俺?んー。答え方は色々あるねぇ。さて、この場合は何と答えるといいものでしょうか。
「人間」
妥当だろ?ベストだろ?許して。もうコレで許して。
だが、少女はまた質問してきた。やめてやめて。もう嫌です。家に帰してくださいよ。
「何故人間がここに?」
「知りません。気付いたら」
「・・・。本当ですね?」
「この場における嘘のつき方を知りません」
「・・・。では、あなたには『王』の自覚もないのですね?」
「ないッス。何スか。それ」
ハイ。限界です。そろそろ誰かたたき起こしてくれ。悪い夢だろ?コレは。
しかし、現実は甘くはなかった。
「わかりました」
あ、わかってくれんの?
「しかし、こちらにも儀式の定があります。ですので、あなたにも定に従っていただきます。よろしいですか?」
イヤです。とも言えまい。
「簡単なことです。ここで、王位継承の宣言をしてください」
ああ、はいはいはい。王位継承?それ言えばいいの?ほーぅ。
・・・。
・・・・・・。
「ってなんですとぉぉぉぉっ!?!」
「形だけで構いません。それらしい事をお願いします」
マジ?じゃあテケトーに言うよ?
ガンガン痛み出した頭に手を当てて、おぼつかない足取りで台座の前に立った。
うわぁ・・・やっぱいっぱいいるよ。中にはRPGの中ボスみたいなのいるよ。
「こほん・・・」
見てるよ見てるよ。そんな凝視すんなよ。マジテケトーっスよ?
俺は全身全霊の気合と共に言の葉を紡いだ。
「ええーー。俺は白啓高校二年建山シンスイです。趣味はミク鑑賞とミクいじりです。ヨロシクお願いしゃ~~す・・・」
それが、俺の影の世界の王・デビューの宣言だった。
(第二章に続く)
小説 だぁくねす・わぁるど! 序章・第一章
ミク「ボカロ関係ありませんね」
さ「うるさいなぁ。だからこうしてお前を出してやってるんじゃねーか」
ミク「まるでマスターになったような言葉を吐かないでください。無償でやってけるほど軽いものだと思いましたか?」
さ「あー、もう。だからボカロ高いんだよ!!中学生の小遣いなめてんのか?ウチはお年玉さえ財布に入らないシステムなんだぞ!?」
ミク「貧乏性ワロタwww(゜∀゜)」
さ「Σ(゜д゜)・・・」
ごめんなさい。ノリだけです。ノリだけですのでミクもいません。次回からもっとノリだけでしょう。
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cLearfiLe
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だってピアプロしか発表するトコないんだもんww
中二病ってどんな意味だっけ?けっこー多義語だよね。ま、いーや。
ダークネスってありきたりワードを用いたのは、実際ダークネスあんま重要じゃないから。
中二病設定の味?ナルホド。いい表現かもww突っ込み全然おkwww
次回からダークネスも含め暴走しまくる予定www
2009/02/24 22:08:21