「雅彦さん」
「ミク、どうしたの?」
「少しお話があるんですけど、良いですか?」
「ああ、構わないよ」
そういってミクのあとをついていく雅彦。部屋の中に入ると、ロックをかけるミク。そして、雅彦のほうを向く。
「雅彦さん、沢口さんのことで悩んでいますよね?」
やはりリンやレン、ルカと同じく、単刀直入に聞くミク。
「そんなことはないよ」
「雅彦さん、嘘は駄目です。その様子だと、きっと他にも同じことを聞かれて、同じようにこたえたんじゃないですか?」
「だから、本当にないって」
あくまで否定する雅彦。ミクはそんな雅彦の顔を両手で挟む。そして、笑顔で雅彦に問いかけた。
「雅彦さん、私の目を見てください」
そういって雅彦の目を見るミク。
「…雅彦さん、私もそうですけど、他のかたも雅彦さんのことを心から心配して質問されたと思います。雅彦さんは頭が良いですし、聡いですから、恐らくですけど、雅彦さんにも質問されたかたの気持ちは十分に分かっていたと思います。そして、雅彦さんは優しいですから、その気持ちを分かっていて、その厚意をむげするような人ではないと思っています」
一旦言葉を切るミク。
「私は雅彦さんの心の中を読むことはできません。ですが、きっと辛い思いをされていると思っています。雅彦さん、話して楽になりましょう?」
あくまで優しくいうミク。
「…ごめん、ミク、僕も話せば楽になるのは分かっているんだ。だけど、話せないんだ」
ようやく雅彦がその本心の一部をのぞかせた。そして、その雅彦のこたえを聞いて、悲しそうな顔をするミク。
「雅彦さんのことですから、そうだと思っていました。私の他に、誰に聞かれましたか?」
「最初はリンちゃんとレン君で、次はルカさんで、その次は僕の研究室の長瀬君と佐藤君に指摘されたよ」
「そんなに多くの人にですか…。…雅彦さんは、そのみなさんの厚意をむげにしたという自覚はありますか?」
「ああ、自覚はあるよ」
「世の中には因果応報という言葉があります。きっとこれから先、いつかは分かりませんが、雅彦さんが厚意をむげにした報いが来ると思います。雅彦さんにはその報いを受ける覚悟はありますか?」
「…分からない、だけど、報いは受けないといけないと思っている」
神妙な表情でこたえる雅彦。その言葉を聞いて、ミクが笑顔になる。
「分かりました、雅彦さんにその覚悟があるなら、今日は許してあげます。…私はいつでも待っていますから」
「…ミク、ありがとう」
ミクがロックを外すと、雅彦はミクの部屋を出て行った。
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