走暗性
声を出したのはいつぶりか
意見を言うのは5日ぶり
板一枚の別人生に
成り代わったふりをする
部屋のすみ、くらがり
ヒカリに疲れて同化する
水一リットルが今日の飯
明日のお昼はゼリー飲料
僕は夜行性、闇に紛れて
街を行くのさ
足元の小さなかげつれて
人並みあるく
僕は走暗性、光を嫌って
部屋にいるさ
どうか、気にしてくれるな
凡夫でいいさ
いつかシミのような一生があったこと
苦しい地獄があったこと
やわい春があったこと
自分だけが忘れずにいれたら
どれほどの幸せか。
僕のことは誰も知らず
ただ一生を続けて
そうして。
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