<A>
春の終わりに見つけた 少しだけ伸びた緑の葉
植えたおぼえなんてないのに たった一人で育っていた

<B>
小さな庭でひとりで土をいじって遊んだ 空が真っ赤に焼けるまで
泥だらけの手 あなたとおんなじって見せて笑って それだけで嬉かったの

<C>
繋いだ指先が温かくて 交互に脈打つの感じていた
あなたの三分の二くらいの影が はしゃぐように揺れて
湿った風が頬を撫でていく 広がる青田の匂いがした
あの頃からずっとずっと変わらないこの町 あなただけがいなくて


<A>
盛る夏に開いた 誇らしげな太陽の花
私の背をずっと追い越して たった独りで咲いている

<B>
夏祭りを知らせる紙 今年も花火が上がる 最後に行ったのいつだっけ
真っ赤なリンゴ飴 二人でかじって穴だらけ 楽しくて帰るのが嫌だったの

<C>
あなたがいない初めての夏 鳴らないガラスの鈴が寂しげ
大きくなってしまった私の影も あなたにはまだ届かない
抜けるように澄んだ空へと 伸びていく向日葵を見つめていた
あの夕暮れ 追いかけたあなたの背中が重なり 世界が滲む


<D>
失くした時間と過ぎ去った日々と流れる思い出と
私の真ん中にはいつもあなたがいてくれて
感じる夏の香りが ゆっくり呼び覚ましていく

<C>
暦がまた一つ巡っていく ひぐらしたちが夏を知らせる
今年は咲かない大きな向日葵 今ならわかる あれはきっと
抜けるように澄んだ空を見て 懐かしい日の面影を見つけた
一年きりのあなたからの贈り物だったのね ああ、ありがとう

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

ひまわり

夏っぽさを目指して。
孫とおじいちゃんみたいなイメージで書きました。春ごろにおじいちゃんがなくなってしまって、小さい頃の思い出を浮かべながら庭の向日葵を見つめているような、そんな感じです。

タイトル・歌詞共に改変OKです。

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投稿日:2010/06/26 15:14:11

文字数:658文字

カテゴリ:歌詞

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