私はいつ頃から泣くのをしなくなったのだろう…
いつから、この瞳から涙が消えてしまったのだろ.
…たしか、最後に泣いたのは貴方と別れてから.
この時から私の瞳は乾いたまま.
まるで真珠のように.
水に濡れずとも、綺麗に輝きをもち続ける.
それが私の瞳だ.
あれからだいぶ泣いていない.
今度私が泣くのはいつ頃なのだろう.
…ましてその日が来るのだろうか….
それを思うと辛くなる.
でも私の瞳は潤うことさえしない.
どんなに切ない映画を観ても
どんなに悲しいことがあっても
私の頬を伝う冷たさがない.
唯一伝うよ 汗だけが.
「強いね」と言われた.友達から.
別に私は強くないよ…強くない….
ただ私がおかしいだけ.
涙腺がおかしいだけ.
心がおかしいだけ….
“泣く”って何だろう…──
“涙”って何だろう…──
…もう、何もかも…わかんないや….
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今回は3ページと、比較的コンパクトにまとめることに成功しました。
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↓「前のバージョン」でページ送りです...【小説書いてみた】 神曲
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6.
出来損ない。落ちこぼれ。無能。
無遠慮に向けられる失望の目。遠くから聞こえてくる嘲笑。それらに対して何の抵抗もできない自分自身の無力感。
小さい頃の思い出は、真っ暗で冷たいばかりだ。
大道芸人や手品師たちが集まる街の広場で、私は毎日歌っていた。
だけど、誰も私の歌なんて聞いてくれなかった。
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