湿度計の落着 青天井高を上げた
いつしか風が変わっていた
変声期の声と木犀の香が迷い込んで
ゆくりなき時間旅行

君に認めた心の殆どは切手も貼れずに
他愛の無い定型だけ
思えば君からの一言一言も
哀歓に留まるばかり
その趣意が解った試しも無く募ってた

文集や前時代の携帯と奥に閉まった筈の
いつかを俯瞰して遅れてきた欠落と致し方

僕が見ていた色々は虹彩の瑕疵だった
何はともあれさようならは賢しかった
人を知るのに印象主義の恋は心許無くて
渡り鳥は順走

今の僕があどけない君に会ったって
殆どの手札が未だに
無用の長物なんだろう
あの時はぐらかした蘞味の一つ一つに
許しを得られる程の
間柄で望んだ顛末を迎えるのかい

印象の君がそのままの姿で
風化を待つ間に
本物は自分を生きていたらいいな
「優しい人」君が描いた
それが一度も的を得る事無く
僕が自分を生きている様に

中々開発の進まなかった宅地は
大袈裟な名前の宛先で誰かのランドマーク
昔の歌は行間の意味を
入れ替えながらイヤホンを通う

僕が見ていた色々は虹彩の瑕疵だった
何はともあれさようならは賢しかった
知り得ないもの 知りたくないものの
先頭で笑っている
悪魔みたいに綺麗な

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
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印象派群青に君を見る-歌詞

閲覧数:40

投稿日:2020/04/04 00:02:28

文字数:524文字

カテゴリ:歌詞

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