***ミーリア=グランシェラ=リンヌ=アリンネ ―???にて―***
「んっ…。」
意識をうしなっていたらしい。ゆっくりと目を開くと、そこは真っ暗な空間だった。
「…っ!」
起き上がろうとすると、背中が激しく痛んだ。
「……ルカーナ!」
ルカーナが隣に倒れていた。意識がない。
「ルカーナ!聞こえるか?ルカーナ!!」
必死に呼びかけるが、応答はない。
「…どうなってるんだ…。」
黒い閉鎖空間に、異常に背中が痛む私に、倒れているルカーナ。
いったい、何が起こったんだ。
***イーリア ―奴隷収容室職員待機室にて―***
苦い。
今日のコーヒーは失敗だった。砂糖が足りなかったかな。
見慣れた待機室の壁を見ながらイスに座り、ため息をついた。
「イーリア。お手柄だったな。」
同僚のレッカルが部屋に入ってきた。
「あんなの雑魚よ。まったく、新人に任せればいいのに。」
「失敗したら大変なんだろう。だからイーリアに任せたんだよ。」
ははっ、と声をあげて笑いながらレッカルが向いに座った。
「そのコーヒー、失敗だろう?」
レッカルが得意げな顔でコーヒーに指をさしながら言った。
「That's right。何で分かったの?」
「それはその通りっていう意味だよな。色がいつもと違う。」
あぁ、そういうことか…。よく見てるんだな。
「それはそうと、イーリアは言葉がうまくなった。」
「そう?」
私は人生21年間のうち、18年間を奴隷として過ごした。ある旧家の大富豪の家で。
今はもう違うが、そこの家はここと言語が違った。
産まれながらその家で奴隷だったため、私はその言葉しか話せなかった。
それを一生懸命教えてくれたのが、同じ時期に入ったレッカルだった。
「3年目でこれだけしゃべれれば上達したさ。」
「…それでも、まだわかんない時がある。」
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「そういうんじゃなっくって…。あぁ、もういいや。そろそろ夜勤の時間だわ。」
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