うーん、どうしよう。
何か、使いやすくてこう...変わったもの無いかな...。
...あ、あれがいいかな。







コンコン、と2回のノック。
...人間って確か、3回じゃないと故意だって気付かない、ってどっかで読んだことある気がする。
まあいいや、微かに足音が聞こえるから気づいたんだろう。

「どなたー?...あ、すぅ」
「ちわー。ちず、今から出掛けない?」
「えっ外出たくない」
「カフェでケーキ奢るから」
「よし行く」



流石に12月ともなると、吹いてくる北風が前のそれとは違ってくる。
コート、マフラー、手袋と防寒3セットを身につけているにも関わらず、寒気が私たちを襲う!!!!!
「ならニーハイ履かなきゃ良かったじゃん」
「これ、一応発熱するやつ」
「そんなものあるんだー」
「買ってあげよっか?」
「使う機会無さそうだし、いらないw」
じゃあ私がニーハイとそれに合う服でも見てあげようか。
そう言おうと思ったけど、今日はカフェに行くとなってるし我慢我慢。これはまた次の機会に。


【Sweet's Cafe】

言わずと知れたいつもの場所である。
というか、ここ以外に分からないし、ケーキ美味しいし。
中学生のお財布にはシビアな感じだけど...。

扉は私が開けようと思っていたら先に開けられた。
「ちずって、本当エスコートとか得意だよね」
「ありがとっ!!」
褒め言葉に入るんだそれ。



「さて、何食べる?」
「うーん迷うなぁ...そういうすぅは?」
「チョコケーキ一択」
「あ、やっぱり」
だってフルーツがほぼ全滅だからショートケーキとかタルトは駄目だし、大きいものは食べきれないし。
あとチョコ食べたかったし。
「じゃあうちはチーズケーキにする!!」
「了解!」


待っている間、話題は自然と勉強のことに。
いやね、最近私だって現実から目を逸らさずに生きてますからね、はい。
「...もう2年生に戻りたい」
「ちょw」
「テストとか悲惨だった...」
あれはもう駄目でしたわ。英語とか英語とか英語とか。
「あはは...大丈夫?」
「だいじょばないよ」
「ですよね」
声の震えから察してくれたのか、ちずはそれ以上の詮索はしないでくれた。



「わーいチーズケーキ!!」
「美味しそうだねー」
ちずの頼んだのは、タルトの器に綺麗な狐色になったチーズケーキが入っているシンプルなもの。

「すぅのも美味しそう!!」
「一口食べる?」
「いいの!?」
一方、私が頼んだのは、記事からクリームから飾りから、全てがチョコレートで出来ているものだった。

「おいしーい!!」
「ちずのも貰っていい?」
「どうぞー」
断りを入れてチーズケーキを一口。タルトがサクサクしていて美味しい。
本当は食レポとかしてみたいけど、私の語彙力では到底無理そうです。



「...あのさ、すぅ」
「んー?どうした?」
チョコのプレートを頬張りながらちずの顔を見ると、いつもは見られない真剣な顔になっていた。
でもちずって、いつもこんな顔してルカさんやるぅちゃんの可愛さを語り始めるから、私も油断していた。
きっといつもと同じように話すんだろうって。
...いつもより少し低いトーンで話しているのにも気づかず。
「私ね、もうすぐ...」
そして彼女は、ゆっくりと言葉を紡ぐ。



「...かなりあ荘を、出てくことになったんだ」



この日常に終止符を打つ言葉を。
「ちょっと諸事情でね、家に帰ることになって...」
「き、帰省とかじゃないの!?すぐ帰ってくるとか...さ」
「そうじゃなくて。だから、近々荷物とるぅちゃん連れて行くことになってるんだ」
「そう...なんだ」
口の中に少し残っていたチョコレートから、ほろ苦さと、少しのしょっぱさを感じる。
否、しょっぱいのは私の涙だったみたいだ。


「そんなしんみりしないでって!!メールではまた会話出来るんだからさ!!」
「あ、そうだよね...これで縁が切れる訳じゃないもんね」
「そうそう!!」
ちずが何時ものような屈託のない笑顔を見せてきたので、私も微笑むことが出来た。




あ、そうだ忘れていた。
私が目的を思い出したのは、二人ともケーキを食べ終わり、帰る支度をしている時だった。
さっきの話を聞いたら、少し渡しにくくなってしまったけど。
これのためにわざわざ2人で出掛けたんだからね。


「ちず、はいこれ」
「...何これ?」
紫の包み紙についているテープを剥がし、中を見るちず。
それは、彼女が多分結構な頻度で使うだろうと、かつ私っぽいだろうという雰囲気のものを選ばせて貰った...言うなれば逸品。大げさだけど。
彼女のお眼鏡に適うといいのだけれど...。
「...栞?」
「ちょっと可愛すぎた?」
「そ、そんなことない...と思いますw」
あー、苦笑い。
でもでも、これだけじゃないんだなー。

「でさ、何で柄がはっぱなのさ?」
「花言葉だよ。そのはっぱ、アイビーって言うんだけどさ、『友情』って意味があるんだって」
他の意味については詮索しないで頂こう。
「ふーん...すぅ、ありがと!!」
「どういたしまして」
まあ、ちずの笑顔が見れたのでプライスレスですよ!!!
...あとこれを言わないとね。
出会えた喜びと、一緒に過ごした思い出と、その他もろもろ。ちずとのことをひっくるめて、でも今日の日に1番合う言葉を。





「ちず、お誕生日おめでとう!!!」

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

Winter date【かなりあ荘】

ちずお誕生日おめでとう!!!

ということでこんにちは、すぅです。今日寒いですね!!こっちではみぞれが降っております!!
いつものうちらにシリアスを3%ぐらい混ぜてみました←
本当はもっと混ぜてみたいとも思ったんですが上手くまとまりませんでしたww

とりあえず何が言いたいのかというと、ずっと待ってるぜちず!!!というところですかね。
あとTwitterはまだやれるらしいので、少し安堵しました。

...こっちも纏まんねえww
それでは!!

閲覧数:114

投稿日:2014/12/06 12:06:23

文字数:2,273文字

カテゴリ:小説

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  • ゆるりー

    ゆるりー

    その他

    雪降りましたね。こたつむりになる今日この頃です。

    (´・ω・`)……
    (´ ; ω ; `)ブワッ
    栞!(謎のコメント)

    こんなときに迷ったんですが、一応単発なので…
    【お気に入りの栞(15)】
    *愛用の栞
    *読んだ本の思い出が詰まった栞

    2014/12/07 13:31:53

    • すぅ

      すぅ

      おお栞!!!
      この前リアルで栞を無くしてしまったので...((
      大事に使わせていただきます!!

      2014/12/16 17:43:05

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