窓を開けると薫る風
ふわりと塩の匂いが部屋を包み込む。
外の景色は青と緑ばかり
空には千切れ雲が浮かんでいる。

ふと、あれはわたしだ、と思う。
あの雄大な青空はこの世界で
それに飽和しきれずに残された白い雲が私。
別に何も不満はないけれど、なんでこうなったんだろう?
うまく溶け込める人の方が多いというのに。

朝陽がきらきらと光り、反射する海が少し目にいたい。
それでもそれが心地よくてぼうっと見つめる。
海は泳ぐ魚も、その上を通る船も、あの空もすべて受け入れている。
私も、わたしも受け入れている。

この人生も捨てたもんじゃないのかもしれない。
どんなに溶け込めなかったとしても、
この世界の生み出す景色が綺麗と思えるうちは
私はわたしであり続けるのだろう。
もう、逃げるのはやめようか。
挑み続けるわたしに戻ろう。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
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朝(短文)

文にしてみました。
祖母の家の窓から見える景色のイメージです。
私が現実逃避中
わたしはリアリスト
という二重人格設定です。
もしかしたら手直しして歌詞にするかもしれません。

閲覧数:177

投稿日:2011/10/18 23:36:32

文字数:362文字

カテゴリ:小説

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