想いは風に浚われて
白綿と手を繋ぎ 宙を泳いでいく
堪える涙は報われず 巡る別れの時
潤んだ瞼の中は 滲んで
振り向けば微笑む霞空に
優しく背を押され 震える足を踏み出した
一人きりになった右手を撫でる 暖かな風
新たな時間が 確かに 始まりを告げていた
指折り待ち侘びていた
産声が谺する 虹色の季節
淋しがり屋の天使が流した 三月の雪
翳した掌に そっと零れて
咲き誇る黄金色の希望に
思わず足を止め 途惑う指を差し出した
一人きりになった右手を撫でる 暖かな吐息(いき)
新たな出逢いが 確かに 瞳(め)の中で輝いた
薫る風 薫る花 薫る大地(つち)
銀色の想いが 春に溶けていく
咲き誇る黄金色の希望に 導かれ
振り向けば
微笑む霞空に 静かに背を向けて
奮える足を踏み出した
一人きりになった右手が掴む 暖かな季節(とき)
新たな自分が 確かに 産声を上げていた
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