一人唇寄せたセピア色のブランデー
叶わない幻想を 胡蝶が哂った
耳触りな足音 微睡みに揺らぐ夢
熱に溶けて消えていく幻のよう
艶やかに過ぎて行く琥珀に瞬く夜を
一人善がりに刻んで
指の先で弄んだ 偽りのアイジョウ
朝日が顔を出せば 噎せ返るような時間に
真紅のルージュ引いて一夜の夢へと
籠の中で舞う蝶 何かを求め彷徨い
炎に焼かれ落ちていく 現のように
鮮やかに揺れる街 煙草の味を覚えて
飲み込み燻らす紫煙
甘い夜に並べ立てた 色褪せた戯言
刹那に燃える夜に 密やかに終わり告げて
その場限りな睦言
舌の先で転がしてた 泡沫の哀情
【A】
ひとりくちびるよせた せぴあいろのぶらんでえ
かなわないげんそおと こちょおがわらあた
【B】
みみざわりなあしおと まどろみにゆらぐゆめ
ねつにとけてきえていく まぼろしのよお
【S】
あでやかにすぎていく こはくにまたたくゆめを
ひとりよがりにきざんで ゆびのさきで もてあそんだ
いつわりのあいじょお
【A】
あさひがかおをだせば むせかえるようなときに
しんくのるうじゅひいて ひとよのゆめえと
【B】
かごのなかでまうちょお なにかをもとめさまよい
ほのおにやかれおちてく うつつのよおに
【S】
あざやかにゆれるまち たばこのあじをおぼえて
のみこみくゆらすしえん あまいよるに ならべたてた
いろあせたざれごと
【S】
せつなにもえるよるに ひそやかにおわりつげて
そのばかぎりなむつごと したのさきで ころがしてた
うたかたのあいじょ
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