第11話「新たな生活」

―チュンっチュンっ・・・
鳥のさえずる音が聞こえる・・・
これで、寝覚めが良かったらどれだけ良いだろうか?

俺は、そんな事を考えながら
今この現状を打破しようと、朝から回らない頭を
一生懸命回し、考えているところだ。

動くのは右腕のみ
せめて、両手を動かせればミクを退けれるだろう。
吐息のかかる所にミクの顔があり
さらに少しでもバランスを崩せば、ミクとゴツンッしかねない。

「どうすれば・・・」
と、その時
めー姉とカイト兄の声がした。

朝ご飯ができたらしい・・・
返事が無いせいか、カイト兄か、めー姉の
どちらかが来る足音がする。

そして、その足音が向かった先は俺の部屋。
コンッコンッ
ノックをすると、ゆっくりドアを開けて入ってきたのは
カイト兄だった。

「奏っ。いい加減起きn・・・」
カイト兄は状況を理解できてないのか
途中で言うのをやめた。
数秒たった後カイト兄は俺が起きていることに気づいた

「(カイト兄、助けて)」
俺は、口パクでカイト兄に助けを求めた
すると
分かったのか、納得したような顔をすると・・・
俺に乗ってるミクを、ひょいっと持ち上げてくれた。

「ふー。助かったよ。ありがとう
カイト兄♪」

「いいよ♪
それよりも朝ご飯出来てるから下に行って。」

「下?て言うか。ここって・・・」

「あっ!その事なら、また後で説明するから♪」
カイト兄は笑顔で答えるとミクを
俺に預け。部屋を出て行った。

―――――――――――――――――――
俺とミクが、朝ご飯を食べようとした時
眠そうな顔で、リン、レン、ルカ姉が下りてきた・・・
リンとレンは双子らしく。同じ柄のパジャマを着ている。

ルカ姉の顔が一番眠そうな顔をしており
片目をこすっている・・・
この部分だけみると、姉か妹か分からなくなるところだ・・・
パジャマはマグロ?の絵が入ったものだった・・・
―――――――――――――――――――

朝ご飯も終わり、やっと落ち着いたとこで

「なぁ、ここってどこなんだ?」
俺は、カイト兄に訊いた

「どこって、ここは。あたし達の家じゃん♪」
リンが自信満々に答えてくれた
しかし
俺の聞きたい答えとは違う・・・

「あの、光りに飲み込まれた後の話だね・・・」
ミクが、そう言うと周りの空気が重くなった

「あの後、すぐに世界が完成したんだっ
この世界は私が言った通り、兄さんが完全にしたんだよ」

「そして、この家は奏が一番思い入れのあった家なんだ」
カイト兄に言われて気づいた
朝起きてから、今に至るまでに感じた。懐かしい感情に・・・

「そして、世界が完成した後
私とルカ姉ちゃんだけ別の世界に飛んだの・・・
兄さんの過去に・・・」

「!?」
俺は、驚いた
と共に夢のことを思い出した・・・

「それでね・・・・ってあれ?」

「どうしたんだ?」
ミクは続きを話そうとしたところで
困った顔をした

「あれ?忘れちゃったっ。ごめん、ごめんっ」
ミクは、無邪気な笑顔で
そう言うと、ルカ姉の方を向き

「ルカ姉ちゃんは覚えてる?」

「ええ、私も忘れてるわ。」
どうやら、皆で話した結果。途中までの記憶はあるようだが
そこから、記憶が全く無いと言う・・・
現に俺も最後らへんの記憶も無く、途中も所々抜けている
と言う感じだ。

ただ、大切な過去の記憶はちゃんとある・・・

―俺は、その後
一人で今日一日を家の中を探検したり
町にいったり、懐かしの店や学校などを見てきた
外に出ればいたって普通の人ばかり
ミク達が凄く目立つだろうなっ。とも思ってたりもした。

―――――――――――――――――
夕方になって
晩ご飯の材料をカイト兄に頼まれた
食材や衣服などの生活用品は全て商店街で買える
そのため、ここら近隣に住んでれば
車は不要となるわけだ。

商店街は歩いて10分のとこにあり
夕方になると人が午前中の2倍になる

「ほんとに、来んのか?」
俺は玄関で靴を履いて、準備万端なミクとルカに
訊いた

「うん♪」
ミクは元気のいい返事をし
ルカも笑顔でこちらを見る

「はぁー。わかったよ」
俺は、小さくため息をついて
自分の靴を履く

「んじゃ、いってきまーす!」
俺はそう言い。家を出た・・・

しかし、道中の俺はとても疲れた(顔をした)
俺の苦手な事の一つに【注目】と言うのがある
その名の通り
注目されるのが嫌いなのだ
適度の注目はいいが過度な注目は苦手だ・・・
そう、この場合
あんな、人ごみの中に行ったら絶対に注目される
そんな事を考えていたら
いつのまにか、商店街に着いた・・・

「えっと、まずは鰹っと。
すみませーん、鰹一匹ください。」

「はい、お代は・・・」
ルカ姉とミクが買い物をしてる時
と言うよりは
商店街に入ってからだ・・・
始めのほうは周りの目を気にしていたが
直に気にしなくなった。
たんに無視しているわけではない
すれちがった人、魚屋のおじさん
皆、普通に触れ合っていた
誰一人としてめずらしい視線を向けなかった。

「兄さん?」
周りの人を、ボーっと見ていたら
ミクが呼んだ。

「どう、すごいでしょ?」
ミクは、ニヤっと歯を見せて笑った

「まさか、これも?」

「うん。私達は今日、この世界に来た
でも、周りの人達にしてみたら
私達はずっと住んでいた。って事になってるんだよ♪」

あまりの事に口が塞がらなかった・・・

「んしょっと。次で最後だね♪
・・・て言うより。ちょっと重いんだけど
奏、どれか持ってっ☆」

気がつくと、俺だけ手ぶらだった

「ごめん!持つよ。」
俺は、ルカ姉に渡されたほうを持った

「最後何買うの?」
歩きながらルカ姉に尋ねる

「えっと。ミクの大好物だね☆」

「?」

「ネギっ!!?」
ミクがそう言うと。ルカ姉はニコッとして
うなずいた。

―――――――――――――――――――
無事買い物が終わり
晩ご飯を食べ、なんら問題も起こることは無く。
この世界に来て初めての一日が終わった。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

音♪11

お久しぶりです^^
第11話、もの凄く長い文になってしまいました(汗)

たくさん、矛盾や変な言葉使いがありますが
気にしないで読んでいただけると
嬉しいです^^

閲覧数:157

投稿日:2010/10/13 11:25:34

文字数:2,522文字

カテゴリ:小説

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  • ムギ

    ムギ

    ご意見・ご感想

    パジャマの柄の部分がものすごくすき!ww
    双子で同じ服着てるって可愛いよね~
    マグロのパジャマって売ってるのか?と思ってしまった^^w

    2010/10/17 12:16:37

    • ☆ユキ月花☆

      ☆ユキ月花☆

      そう言ってもらえて嬉しいよ^^
      マグロのパジャマは特注品だったり(笑)

      2010/10/20 13:15:50

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