夢うつつ たゆたえば
残り香寄せて 肩を抱く無粋な右手
獅子の杖 王座の隅
並べられた玩具なのね

真紅の宴 酣なら
さあ 次は何で慰めるの?
吟遊詩人の恋歌で 甘く囁くバリトンで
一刻でいい 満たして

放りだされたティアラの骸には
錆びついた象嵌細工に
絡まる鎖 逃れる術ない
マモンの呪文に縛られて
失った記憶 無垢なる天界への
扉閉ざされたまま 愚かなる堕天使

愛されぬ身の運命
月影映す 残酷な恍惚の表情
滑らかな細い指は
誰かの髪 撫でてるのね

銀のフォーク 舐めたならば
ほら ほろ苦くて甘い蜜が
喉を淫らに潤す 背徳の接吻に似た
汞の毒 浸して

閉じこめられたシャトーに揺らめいた
怪しげな炎に酔いしれ
捧げた処女 証の飛沫も
奏でる赤誠の讃美歌も
大理石のベッド 凍てつく旋律
二度と届くことない 哀れなる堕天使

脱ぎ捨てられた仮面の向こうには
微笑んだ貴方の影と
無残に砕けた 薔薇の紋章
穢れた この血で贖えば
朽ち果てた羽根を もう一度拾って
赦し乞い跪く 昇天の堕天使

written by Ko-taro Kitamori

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

堕天使昇天【曲:Leiverra】

作詞:北森耕太郎
作曲:Leiverra

閲覧数:405

投稿日:2012/01/04 22:53:21

文字数:490文字

カテゴリ:歌詞

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