A
幸せから一番遠い場所で
物語が産まれたら?
それは悲劇でも喜劇でも ないだろうね
街の空に夢が浮かぶイメージ
A
かみさまに目隠しされたままで
次のページをめくるのさ
そこに一本の 一本の線を引いた
待ち遠しく朝が来るのを観る
B
この世界ができていくつ目の夜だろう
いつまでも満たされないコップを
映る月で満たして 夜を踊った
S(S+S+T)
ただ あなたの言葉で夜を壊して
間借りした言葉でできた
海に呑まれても
ねえ 小さな両手で夢を包んで
行き着いた孤独の島が
きみの眠る場所 だから
なあ、明日もきみは一人泳ぐけれど
決して独りではないんだよ
A
映写室の外ではいつもそっと
謎の蕾が膨らんでいて
光 呑み込んで 蓄えて
絶望が 部屋の壁に映される間にも
B
この世界ができていくつ目の夜だろう
始まりに横たわる長い夜よ
この希望を紡いで 「光あれ!」と
S'
ただ あなたの言葉で夜を壊して
間借りした言葉でできた
海に呑まれても
SS
さあ 祈るような姿で意味を求めて
道のない迷路を行けば
悲劇的な朝
喉を潰しても朝を呼ぶんだ
行き着いた孤独の島が
きみの眠る場所 だから
「この世界ができていくつ目の夜だろう 僕ら
いくつ目の夢をみる、だろう」
~~~
読みと譜割(一例)
()=一音節、<>=先出し、○=一拍不足、ー=一拍追加
しあわせから いちばん とおいばしょで 6/4/6
ものがたりが うまれたら 6/5
それは ひげきでも きげきでも ないだろうね 3/5/5/6
まちのそらに ゆめがうかぶいめーじ 6/10
○かみさまに めかくし されたままで (6)/4/6
つぎのぺーじを めくるのさ 6/5
そこに いっぽんの いっぽんの せんをひいた 3/5/5/6
まちどおしく あさがくるのをみる 6/10
このせかいができて いくつめのよるだろう 9/10
いつまでも みたされないこっぷを 5/10
うつるつきでみたして よるをおどった 10/7
ただ あなたのことばで よるをこわして 2/8/7
まがりした ことばでできた 5/7
うみにのまれても 8
ねえ ちいさなりょうてで ゆめをつつんで 2/8/7
いきついた こどくのしまが 5/7
きみのねむるばしょ だから 8/3
なああしたもきみは ひとりおよぐけれど 9/10
けして ひとりでは ないんだよ 3/5/5
えいしゃしつの そとでは いつもそっと 6/5/6
<な>ぞのつぼみが ふくらんでて 6/5
ひかり のみこんで たくわえて ぜーつぼうが 3/5/5/6
へやのかべに うつされるあいだにも 6/10
このせかいができて いくつめのよるだろう 9/10
はじまりに よこたわるな(がい)よるよ 5/10
このきぼうをつむいで ひかりあれーと 10/7
ただ あなたのことばで よるをこわして 2/8/7
まがりした ことばでできた 5/7
うみにのまれても 8
さあ <い>のるよなすがたで いみをもとめて 2/(9)/7
みちのない めいろをゆけば 5/7
ひげきてきなあさ 8
の(どを) <つ>ぶしてもさけんで あさをよぶんだ 2/(9)/7
いきついた こどくのしまが 5/7
きみのねむるばしょ だから 8/3
このせかいができて いくつめのよるだろう 9/11
ぼくら いくつめの ゆめをみる だろう 3/5/5/3
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