変化、別れ、はじまり
これはきっとすぐそこにあって
それをしらずに僕たちはただただ前に進んでるんだ






「別れよう・・・。」






雲ひとつない晴天の日の屋上で彼は彼女に向けて言った







*





彼には彼女といえる存在がいた
彼女の名はミク
緑色の髪が特徴的な可愛い女の子だ
もちろん、自分は彼女を好きだったし、彼女から告白してきたので彼女も彼のことを好きだったはずだ
けど、変わってしまったのだ
彼の心は







「レンッ!」
隣のクラスであるミクはガラッと扉を勢いよく開けた
続いてミクに手を引かれた女の子が教室に入ってくる
「今日の放課後アイス食べに行くって行ってたよね?でさ、この子も一緒にいいかな?」
そういってミクから手を引かれて女の子は少し戸惑いながらも声を発する
「えっと・・・ミクの友達のリンです。なんか、ごめん・・・。」
俺とミクの関係を知ってるのか申し訳なさそうに俯いた
「あー・・気にしなくていいよ。聞いてると思うけど俺、レン。よろしく。」
そういうと彼女は少し笑った
その顔が可愛いと思った俺が居た
そんな馬鹿な思考はスグに掻き消したけど




*




それから俺達は美味しいと有名な駅前のアイス屋に寄った
バイキング式になってるらしく俺達は自分の好きなアイスを皿に盛った
全員が盛り終わった後同じテーブルに座る
するとミクがある事に気づき声を上げる
「あれっ?レンとリンのアイス、一緒じゃない?」
そう言われてリンの皿を見ると確かに同じバナナアイスがあった
「あ、ホントだ・・全然気づかなかった!レン君ってバナナ好きなの?」
そう言って本当に嬉しそうに笑顔で問いかけてくる
彼女はもともと人懐っこいらしくここに来るまでの間に親しくなっていた
「好きって程じゃないけど・・・。」
もちろんバナナなんてカッコ悪いから言えなかった
「あはは、レン嘘は駄目だよ!いつもバナナなのに!」
「ちょっ、ミク!」
必死に反論しようとしたがリンは笑いながら「笑わないからそんなに隠さないでいいのに。」と言う

「・・・・笑ってんじゃん・・・。」
そう小さく呟いた言葉は誰に聞かれるわけもなく消えていった





*





それからというもの、リンと俺はかなり親しくなった
メールのやりとりは結構するし、ミクと一緒じゃなくてもクラスに遊びに来て俺と話したり、そんな日々が続いた
もちろん彼女とはただの親しい友達だと思っていたんだ
いや、ただそう思いたかっただけなのかもしれない






その日は委員会で遅れて放課後教室に1人居た
今日は前から委員会の作業があると知ってたのでミクには先に帰っといてとメールで言っておいた
俺が資料を止め終わるとふいに上から声が聞こえてきた
「お疲れ様、レン。」
顔をあげるとそこには笑顔のリンが居た
彼女は「ハイ、これ差し入れ」と言いながら手に持っていたバナナジュースを渡した
「あれ、リンどうして・・・。」
「実は私超能力が使えて・・・なーんてね。私もちょっと、ね。」
「・・・まさか、また補習?」
彼女は成績があまりよくないらしくしょっちゅう補習を受けているらしい
補習のあまりの暇さに補習中にメールをしててそれが先生に見つかったらしく2倍補習させられたこともあるとか
「ま、またなんて言わないでよ・・・。む~・・そんなこと言ってると・・えいっ!」
リンは俺が飲んでいたバナナジュースを取り上げる
「うわっ!?俺のバナナジュースっ!」
「へへ~ん生意気言うレンが悪い!」
リンと親しくなって彼女と俺は兄妹みたいなやり取りをすることが多くなった
よく俺と好きなものが被ったりする
自分でいうのもアレだけど相性がいいらしい
だからこんなやり取りをして笑いあうのが普通だった

突然ガラッと教室を開ける音がして振り向くとそこにはミクの姿があった
「あ・・レン。良かった、まだ居た。」
なんとなくミクの顔が沈んでるように見えた
「帰ってなかったんだ?遅くなるから帰って良かったのに。」
「だって・・レンの彼女なんだよ?待ってて当然だよ。」

その瞬間、俺の中は表現しきれない感情でいっぱいになる
今までだったら嬉しかったはずなのに
それなのに何故、俺はこんなにも、
彼女の言葉に動揺してるんだろう――――――?




「あっ・・ごめん。じゃあね!」
ここに居てはいけないと察したのか彼女は手を振りながら教室を出て行った
行かないで、そんな衝動に駆られる
今にでも駆け出して彼女を呼び止めたい
けど目の前にいる彼女がそれを許してくれなかった




「レンって急にリンと仲良くなったよね・・・?」
その言葉に俺の心臓は飛び跳る
「そ・・そうかな?俺はあんま自覚ないんだけど。」
苦し紛れに言うとツーっと1つの涙が彼女の頬を伝う
「自覚がないだなんて、嘘だよね?・・・今、レンは・・・私のこと・・・どう思ってる・・・?」
彼女はそれだけを言うと教室を出て行った
初めて見た彼女の涙に、俺は戸惑いを隠せずに居た







その日の夜、俺は必死に考えた
俺はミクをどう思ってるのか、
そして俺はリンを――――――
いくら考えても答えはでなかった
その時俺の携帯の着信が鳴った
これはリン用に設定した曲だったのですぐに携帯を手に取る
そこにはこう書かれていた



「今さっきはごめんね・・・ミクやっぱり怒ってた・・・?
実はね私結構前から気づいてたんだ
私とレンの関係にミクが不安がってること・・・
ごめんね・・私ちょっと馴れ馴れしかったみたい
だからレンからもミクに言ってあげて
私とは何もないから、って
あとこれからは私もあんまり話さないようにするから・・・
ミクを不安にさせるならメアドも消しちゃっていいからね」



明るく書かれた文面
だけどその文章を見て俺は何かに打ち付けられたような感情に陥った
俺はミクに言えるのか?
俺とリンは何もないただの友達だ、と
―――言えるはずもなかった
だって俺は、
いつの間にか彼女の事を、
好きになっていたのだから







*








「別れよう・・・。」




彼女はその言葉を知ってたかのように俺に優しく笑いかける
「・・・うん。私ね、知ってたよ。レンがリンの事好きになってたの。知ってたのに、困らせちゃって、ごめんね。」
泣いていたのか目元が赤く腫れていた
「最後に、もう1回だけ、困らせちゃうけど、これだけは言わせて。」
「・・・うん。」
そして彼女は噛み締めるように言葉を発する






「私、本当にレンの事――――――――。」











*









「はあっ、はあっ・・。」





俺は彼女を追って走る
今日は授業も早く終わったので人が少なく彼女が帰ってしまった可能性もあるのに俺は彼女の教室へ急ぐ
2-Bと書かれた教室のドアを開けるとそこに、彼女は1人いた




「あ・・れ・・・?レン・・・・?」
彼女はどうして、という顔をする
「あ・・、ミクとは仲直りした?じゃあもう私と話さないほうがいいよ・・・?じゃあ、ね。」
そうやって去ろうとする彼女の細い手を俺は掴む




「俺、ミクと別れた。」






彼女の目が大きく見開かれる


「ど・・・して・・・。」


「自分の、気持ちに気づいたから。」


「自分の気持ち・・・?」


心臓が五月蝿い


もし断られたら?そんな考えが過ぎる


けどこの気持ちは告げずにはいられないから


だから精一杯の勇気を出して、





「俺、リンの事が、好きなんだ。」










*






あれから1週間が経とうとしていた



「リーンっ。」
俺とリンが話しているといつ来たのかミクがリンに抱きついた
「うわわっ、ミク!?どうしたの?」
「いやっ?リンとレンは仲がいいなあと思ってさ!」
その言葉にリンと俺の顔は熱くなる
「もうっ、ミクからかわないでよね!!」
そうやって怒るリンもどこか楽しそうだ
「またまた~照れちゃって~♪」
そういいながらミクはリンの頭をなでる
「~~っ!もうレンからも何か言ってやってよ!!」
そういわれ俺は少し考え、そしてリンの耳元でそっと囁く






「リン、好きだよ。」








その言葉に更に赤くなったリンがミクにからかわれたのはまた別の話・・じゃないのかもしれない






-END-

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

△カンケイ

最後まで読んで下さった方ありがとうございました
結構前に友達の為に書いたものです
書くのに1日使いました;
結局リンちゃんはどこでレンのことを好きになったんだ?
とか自分で思いましたが、リン視点も書いていきますんでツっこまないでください!w

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閲覧数:247

投稿日:2010/05/03 12:12:21

文字数:3,501文字

カテゴリ:小説

  • コメント1

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  • 癒那

    癒那

    ご意見・ご感想

    はじめまして!癒那と言います!
    小説読ませていただきました!!

    ミクかわいそうですね…
    でも最後の方は立ち直っていたようでよかったです!
    レンがリンの腕を掴んだときドキッとしました。

    勝手ながらブックマークさせていただきます!


    ではありがとうございました!

    2010/05/03 21:08:34

    • 由菜

      由菜

      癒那さん感想ありがとうございます!
      読んでくださり、しかもブクマもして下さるとは・・・!!
      本当に感謝感謝です!

      はい、なんか最終的にミクがかわいそうな立場に・・・こんな予定じゃなかったんですけどね;
      けど最後は皆笑って終わりたいなと思ったのでこういう形にしました?
      ドキッとですか!そういってもらえるととても嬉しいです?

      癒那さん、こちらこそありがとうございました!!

      2010/05/04 08:27:18

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