まものうた。


人を喰らうまもの 盲目の少女と出逢う
赤に染まる手を首に かけると少女は笑い
小さな掌重ね 「あったかい」と言った


人を殺め喰らう毎日紡ぎ 
独りで 唯 生きてきた
君だけは殺められなかった
その手のぬくもりを
知ってしまった


人を殺めるのを止めて 少女とまもの二人で詠う
僕の力で君の目は治すことができる 
けど、皆恐れた姿 知られたくなかった


赤が染付き落ちぬ手を
知らぬ君は手を握り返した
全て偽りでも構わない
唯 その手を
護り通したかった


次第に声は 枯れて 涸れて
君は涙 僕は言った


僕のこと 全て忘れ 
君は在るべき処へおかえり
さあ 目を治してあげる
でも どうか 
振向かずに行って下さい


ありがとう 愛しい人よ
掠れた声でまものは呟く
朝露が頬を伝う頃
まものは
笑みを浮かべ 瞳閉じた

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

まものうた。

まものうた。

閲覧数:104

投稿日:2010/05/23 00:48:56

文字数:376文字

カテゴリ:歌詞

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