その日の夜。ルカは部屋で楽譜を読んでいた。新曲の楽譜である。すると、ノックが聞こえてきた。ドアを開けるルカ。見ると、雅彦がいた。
「あら、雅彦君、どうしたの?」
「あの…、ルカさん、少し相談したいことがあります。遅い時間ですが、よろしいですか?」
「良いわよ。入って」
そう言って雅彦を部屋の中に案内するルカ。
「何についての相談かしら?」
と、言いながらもルカは雅彦の相談内容については大よその見当をつけていた。
「あの…、ミクとのことについてなんですが…」
「雅彦君、あなた、本当に大丈夫なの?MEIKO姉様から、雅彦君がミクとのことで相当に追い詰められているって聞いたけど。それに、ここを出て行くって…」
心配そうに雅彦に話しかけるルカ。
「はい、その話をMEIKOさんにしたのは事実です。僕はこの家にいて良いと言ってくれた恩人であるミクの好意を、僕自身がこの手で踏みにじってしまいました。そんな僕が、この家にいる資格なんてないと思いまして…。その時はMEIKOさんに思い止まるよういわれましたけど、まだその気持ちは残っていて…」
(これは本格的に重症ね…)
雅彦の沈んだような表情に、考え込むルカ。
「…それで、私にどうすれば良いか相談に来た訳ね?」
「はい…」
「そうね…、思い切って、ミクに直接謝りにいったらどうかしら?雅彦君ならスタッフのみなさんにかなり顔が知られているから、いきなりいっても多分スタッフは通してくれるわよ」
その提案について、しばらく考える雅彦。
「すいません…、その提案は、ちょっと大学の業務との調整で難しいと思いますし、それに、ライブのスタッフのみなさんに迷惑がかかりそうですし…」
その答えに、難しい顔をするルカ。
「…ルカさん、やっぱり、僕がミクに対して逃げているように思ってらっしゃいますよね…」
「そうね…、私には雅彦君が何か理由をつけてミクと会いたくないと考えている様に見えるわ。雅彦君、あなたはミクとの関係について、一度、自分と向き合って見ることが必要だと思うわ」
あまりにもルカにはっきりと言われたのがこたえたのか、表情が暗くなる雅彦。ルカも少し言いすぎたと思ったのか、フォローに入る。
「大丈夫。雅彦君は私たちと同じ、いえ、私たちよりずっとミクのことを分かっているわ。だから、ミクのことを信じてあげて欲しいの」
「ミクを信じる、ですか?」
「そうよ。ミクも強い子なのは雅彦君も分かっていると思うわ。だから、ミクを信じなさい」
「はい…」
「喧嘩の件についても、やっぱりミクと話し合いって見ることは必要だと思うわ。だから、直接会いにいかなくてもいいから、ワールドツアー中にミクと話をしてみたらどうかしら?」
「分かりました…。夜遅くにありがとうございました。それでは失礼します」
「お休みなさい」
そう言って、ルカの部屋を離れるルカだった。
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