まぶた開けば すべて幻
滑る涙は 孤独に輪をかけ
それは色濃く 深く滲んだ
まるであの日の 空のようだ
誰のものにも なれない僕ら
夜明けのもとへ 誘う満ち欠け
月のはなむけ たどる一片
描いた羽根で 飛べるのなら
夢いつまでも 切り離されずに
時のブランコは 止まることなく揺れる
いま 変わらない夜の 眠りから
攫われてしまえば 迷いはしない
せつに哀しくなるだけなら
なにも見えないほうが素敵
かたく閉ざした 籠とカタハネ
剥離していく 背中あわせに
冷えた寂しさ まぎれていけ
光れ星々 降る降る
甘い慰め 知らぬ痛みは
一瞬 昨日に散る
瞳の色を 僕は知らない
明かりの下で ひとり映して
そっと眺める 鏡に闇夜
愛でることさえ できないのに
無口な柵に 寄りそえたなら
少しは恐れ 消えるでしょうか
裸足の指が 白く翳んだ
足はあるのに 海は彼方
風いつまでも 巡りかえらずに
息吹奪うのは 耳障りな静寂
いま 薄幸のブーケ 抱きしめて
歌声よ羽ばたけ 想いのままに
すべて残して 僕は行こう
鼓膜さ乱る 熱に乗って
焦がれ溢れて 浸るささやき
さざめきを追い もう帰らない
仰ぐ憧れ 枯れる前に
飾れこの背を 染める染める
行方知らずに 泣いたこころは
とっくに 決まっていた
零れ落ちた欠片は
この瞳の色を 映した朝陽
クジラの尾が 跳ねて
まるで僕に
手を振る みたいだった
恋えて一呼吸つむぎ
次々に咲く さえずりの花
息の数だけ 生まれる
物語に 色をつけては 歌う
すべて残して 僕は飛ぼう
鼓膜さ乱る 熱を裂いて
刻むさざ波 視界開けて
そして新たに 始まるはなし
仰ぐはるかな 明日を前に
駆けるこの背に 続く続く
行方知らずに愛を、カタハネ
声は 羽根のように
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