僕の記憶は 見慣れない国
月もない夜 そこから始まる

僕の目の前 現る三月兎
奴は笑って 僕に名付けた

「君はこの殺戮の国において
 重要な役割を持つ役者だ。
 君は舞台の裏を知りながらも
 逆らえずに踊る哀れな供物……」

名前と共に 与えられるは
真実、事実 狂った台本

白兎のように 逃げろ惑えと
理不尽すぎる 裁きは下る

「僕は金の刃を片手に持ち
 森を抜けて盤上に立ち上がる。
 僕は忘却のこの国において
 記録を有し苦しむ運命へ……」

宵闇の城で 黎明を求む
女王の庭園 咲き誇る薔薇
遊戯は今ここに始まる

奪われた記憶を取り戻そうと
武器を手に彷徨う 幾多の迷子
哀れむ暇もなく法則の儘に
僕と眠り鼠の手は薔薇色になり

これは誰の血なのだろう
迷子の血か? それとも僕の血か?


僕の記録は 穏やかな国
太陽の空 そこから始まる

仕える屋敷 父と一緒に
庭を整え 花を咲かせた

「最早夢のような過去に思いを
 馳せながら遊戯を進め続ける。
 あの迷子はもう女王の城へと
 向かい足を踏み入れてるだろうか……」

父に習って 咲かせた薔薇に
微笑みかけた 僕の主人

「貴方と共に」 誓い虚しく
穏やかな国 戦に呑まれ

「舞台の役者が僅かに狂って
 迷子は名前も役さえ失う。
 しかしそれを知るのは僕一人で
 自由の苦しみは僕に似ている……」

宵闇の城で 黎明を求む
女王の庭園 咲き誇る薔薇
遊戯は終わりさえ忘れて

奪われた希望を取り戻そうと
決意だけを胸に舞台で踊る
喝采も無い中法則の儘に
僕は迷子の首薔薇色に染め

幾度目かの迷子が来る
記憶の無い 君はまさか主人……!?


宵闇の城で 黎明を望む
女王の庭園 咲き誇る薔薇
遊戯は繰り返す運命

奪われた記録を取り戻そうと
武器を手に彷徨う主人が迷子
躊躇う暇もなく法則は叫ぶ
「僕の刃も手も薔薇に染めろ」と

それは誰の血なのだろう
迷子の血か? それとも僕の血か?

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

庭師の少年は誰が為に薔薇を咲かせ

「Alice In Murderland」5作目。庭師の少年→白兎の物語。
彼は全部知っているキーパーソンなので、歌詞も大変重要なことを書きまくり。

曲はこちら→http://piapro.jp/t/ZT7R

閲覧数:80

投稿日:2014/02/18 11:43:17

文字数:834文字

カテゴリ:歌詞

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