誰もが忘れた存在と成り果てた私の声
聞こえることなどないのに 彷徨い続けて探している
私の名前を 呼ぶ声

憂う波の名前ならば 私の心の中にある
だが私の名前を 波は知らぬという
荒れる風の名前ならば 私の心の中にある
だが私の名前は 風もまた知らぬ

呼ばれることなき名前なら 何故私は探している?
必要とされぬ名の為に 彷徨い続ける意味は何だ
答えを求めて 今日も行く

走る雲の名前ならば 私の心の中にある
だが私の名前を 雲は知らぬという
揺れる花の名前ならば 私の心の中にある
だが私の名前は 花もまた知らぬ

忘れてしまったというのか ただ一つの存在さえ
己を表わすものなのに 呼ばれることすら忘れられて
私は不確かな 夢のよう

唄う鳥の名前ならば 私の心の中にある
だが私の名前を 鳥は知らぬという
光る月の名前ならば 私の心の中にある
だが私の名前は 月もまた知らぬ

求めてやまぬ 言葉は一つ
私の名を呼ぶ 人の声
届かぬと知りながら 今日もまた叫ぶ

波よ風よ 私を呼べ
流れていく雲 揺れる花
さぁ 鳥も月も
今 私の名を

名を呼べ

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

求名歌

自身を示す“名前"を忘れ去られてしまった悲しみ。
呼ばれることがなくとも、無ければここに自分が存在するかも怪しくなります。

名を求めているのは誰なのか、そもそも何なのか。
全ては皆様の想像の中に。

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投稿日:2009/07/23 18:39:31

文字数:479文字

カテゴリ:歌詞

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