※『シャングリラ』シリーズの流れを汲んでいます。
ご存じない方は、先に本編を読んでいただくことをお薦めします。






シャングリラ・ある日のひとコマ⑲


※再三の下着ネタ…すみません、これで最後にしますので、許してください;


「あの…篠武さん、これを…、」
「んー?何、…って、どうしたんだこれ…下着!!??」
「はい、どうしても着けて欲しくて、用意しました、」
「え、…まさかこの女性物を、カイトが買ってきたのか?」
「いえ、さすがにそれは…。北澤さんが所長さんに頼んだようで、先ほど持ってきてくれました、」
「あー…正隆さん…なんて余計な真似を、」
「さぁ、どうぞ。一応、篠武さんの好みを考えて、シンプルなデザインを選んでくれたみたいですよ、」
「本当だ、白の柄なし。フリルもないな、」
「でしょう、これなら文句ありませんよね?」
「だが断る!!!」
「ええ!?どうしてですか!!」
「いや、どうしてはこっちの台詞だよ。そこまでオレの下着にこだわる理由がわからない…、」
「…北澤さんが言ってました…、下着を着けないと、篠武さんの透けた胸が…他の男の目前に晒されると…。そんなの、オレは耐えられない!!」
「あー…正隆さん…なんて余計なことを、」

「篠武さんっ!!!!!」
「うおっ!?近っ!!!!!」
「お願いします、着てください!!着てくれるなら、オレ…なんでもします!!!」
「…なんでもって…、んー…わかった、」
「じゃ、着てくれるんですね!!??」
「うん。カイトがオレに、着せてくれるならね?」
「…は?」
「オレの服を脱がせて、その下着を…カイトの手で直接着せてくれ、」
「…え、」
(ふん、風呂場で遭遇したくらいで、あれだけ動揺していたカイトには絶対にできまい。さすがにこれで諦めるだろ。ほら、早く『無理です』って謝れ、)
「…篠武さん、」
「何?」

「いいんですね?」

「……ん?」
「では早速。まずは、シャツから…、」
「は?え?ちょ、ちょっと待て!…本気か?」
「本気ですが、何か?…まさか、篠武さんに触れてもいいと許可してもらえるとは、光栄です、」
「意味がわからない…。どんな許可だそれは。え、できないと踏んでたのに…できるの!?」
「大丈夫です!!緊張して、少し指が震えてますが、やり遂げてみせます!!」
「意外にやる気満々!!??いやいやいや、そういうこと言ってるわけじゃなくて…、」
「あ、心配しないでください。別に、あわよくば篠武さんをどうこうしようなんて、下心はほとんどありませんから!!」
「ほとんど!!!???」
「…まったくありませんから!!」
「訂正した!!!???今、本音出たよね、出たよね!!??」
「篠武さん?どうして逃げるんですか?」
「お前が下着を手に、にじり寄ってくるからだろ!!…うん、わかった。オレが悪かった。全力で謝るからやめてくれ、」
「…すみません、一度実行が決定したプログラムは、もう変更不可能です、」
「何その都合のいい設定!!!そんなわけな…あっ、どこ触ってんだ!?うわ、やめ…ぎゃーっ!!!!!」

※これ以上は放送コードに引っかかりそうなので暗転。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

シャングリラ・ある日のひとコマ⑲【カイマス】

すみません、自重できませんでした。本当、もう謝るしか…。

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投稿日:2011/05/21 00:14:28

文字数:1,327文字

カテゴリ:小説

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