それは不幸な事故でありました
愛というものは儚く散りました
けれど不思議なことが起こりました
死んだはずの妻が戻ってきたのです

赤と青の瞳を光らせて
妻は私を見つめるのです

「私以外は見ないで」と血で唇濡らし君笑う
恐怖すら覚えるその笑みだが
愛しき姿に変わりはない

それは幸せな時間でありました
愛というものが静かに戻りました
そして再び愛を育みました
死んだはずの妻と気取っていたとしても

赤と青の瞳を濁らせて
妻は私を押し倒すのです

「私以外は愛さないで」とまた無理やり奪い君笑う
悲しいすら覚えるその笑みだが
愛しき妻ならそれで良し

愛し交わり喰われ逝く中
確かに見たのは君の笑顔