どうして僕は君と同じじゃないんだ
愛しているのに でもずっと傍にいることは許されない でも でも…嗚呼


僕はイタズラ好きな狐の妖怪
町外れにある暗い森に住んでいた
時々森を出て 人間たちにイタズラする 楽しいな

ある日 森に人間の女の子がやってきた
イタズラしようか迷っていたら 女の子が近くに寄ってきた
「はじめまして、私のリボンを知らない?」
これが 僕たちの出会いだった


一目惚れだった 綺麗な金色の髪 吸い込まれそうな程 清んだ空色の瞳
ずっと一緒にいたい ずっと君を見ていたい
でも無理なんだ 僕と君は住む世界も何もかも違うんだ


あれから僕たちは仲良くなった
一緒に"おかし"とかいうものを食べたり
夜には"ながれぼし"とかいうものを見たり
いろんなお話をしたり 楽しい日々が続いた 幸せだな


ある日君は僕に言った「あなたは妖怪だけど、私はあなたの事が好き」
「でもお兄ちゃんがもうここに来ちゃダメって」
「この森にいる妖怪を全て祓うって」
「消えてほしくない。お願い逃げて」
涙を流す君に優しく口付けして抱き締めた

一分一秒でも離れるのが嫌で
満月の下 お互いを求め続ける
ずっと一緒にいたい ずっと君を抱き締めていたい
でももう… ムリナノカ?


妖怪だから 人間じゃないからダメなのか?
僕らが一緒にいるのは罪なのか?
離れなきゃいけないのか?
僕にとって君は命より大切な人
好きなのに 愛しいのに 嗚呼…


僕は人間の女の子に惚れた狐の妖怪
もうすぐ僕は消されるのだろう
"祓い屋"と呼ばれる人間たちの気配が近づいてくる

森がざわつく 次々と消される妖怪たち
特殊な矢があちこちから飛んでくる
僕もいくつか体に傷を負いながら奴らから逃げる
こんな時でも思う 君に会いたいと──


一瞬の出来事だった 誰かが僕を庇った
そして奴らが僕に向けて放った矢が その誰かを貫いた
誰かは 君は 僕を見て微笑みながら
ゆっくりと 僕に重なるように倒れた


嘘だ 嘘だ ウソだ
ああ嗚呼あぁぁぁあ!!


君を抱えて走り出す
背に矢が刺さろうとも

お願い死なないで
何で僕を庇ったりしたんだ
僕は君が生きて幸せならそれで良かった
だから別れを告げた
なのに なのに


「私にとっても…あなたが一番大切なの」
「あなたが妖怪でも…私の光なの」
「それを失いたくなかった」
「ね、そんな顔しないで」
「笑って……」


君は僕といて幸せでしたか?
僕は幸せでした
短い間でも 僕は──



《森の奥にある美しい湖》
《湖の傍に静かに横たわる、女の子と一匹の狐》
《傷だらけの体にも関わらず》
《安らかで、そして幸せそうな顔で》
《永眠(ねむ)っていました》

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • オリジナルライセンス

狐妖怪と女の子【レンリン】

妖怪と人間の恋を書きたかったんです(笑)
物語風にしたら無駄に長くなったすいません(´・ω・`)
某イラストサイトに載せた私のレンリン漫画(未完結)を歌詞みたいにしたんです。
狐妖怪→レン
女の子→リン
お兄ちゃん→KAITO
って感じです(笑)
なぜ狐か?なんとなくです←

人と妖怪の恋、でもその未来は悲劇しか待っていなさそうっていう妄想から生まれました。
レンくんごめんなさい←
女の子(リンちゃん)sideとお兄ちゃん(KAITO)sideもいつか書きたいなぁ…

時代設定は昭和から平成になったばかりの頃。(戦国時代辺りでもいいかなと思ったんだけど何かムズいから止めた(´・ω・`))

"祓い屋"の道具は、地域や組によって違うが、この物語の舞台の場所では弓矢。

狐妖怪について
容姿はレンに和服着せて、狐の耳とふわふわの尻尾をつけて完成です←
妖怪として生まれ17歳くらい。
好物は人間から奪ったおにぎりに入っていた梅干し(笑)

女の子(リン)について
普通の女子高校生で16歳設定。セーラー服を着用しています。
霊感があるのか、狐くん(レン)や他の妖怪が見える。

お兄ちゃん(KAITO)について
女の子(リン)の兄。特別霊感が強いので"祓い屋"をしている。過去に最愛の人を妖怪に殺され、以降妖怪を憎んでいる。


とりあえず人物とかの設定はこんな感じ(´・ω・`)

誰かこれを使って作曲してくれないかなぁ…

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投稿日:2012/11/01 02:22:41

文字数:1,147文字

カテゴリ:歌詞

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